休館日の彼女たち

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刊行日 2023/03/16 | 掲載終了日 未設定

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内容紹介

デビュー作が14か国で翻訳! 世界が注目する新人作家、待望の2作目

 太宰治賞受賞作にしてデビュー作『空芯手帳』が世界中で注目されている八木詠美。ニューヨーク・タイムズ、ニューヨーカー、ニューヨーク公共図書館のオススメ本に取り上げられています。英語以外にもドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、中国語、韓国語、フィンランド語、ポーランド語、デンマーク語、インドネシア語などの翻訳が刊行・進行中です。いま注目すべき新鋭作家の待望の第2作目です。

【あらすじ】

算数で「平行」を習ったときから、ひとには見えない黄色いレインコートに身をつつむことになったホラウチリカ。ある日、大学の恩師から紹介された仕事は古代ローマの女神像のおしゃべり相手だった――。

 誰もがコミュニケーション不全を抱える世界で、有機物と無機物の境界すら越えて、わたしとヴィーナスは手に手を取り合い駆け出していく。

新しい関係性の扉をひらく無敵のシスターフッド小説!

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【著者プロフィール】

八木詠美(やぎ・えみ)

1988年長野県生まれ。東京都在住。早稲田大学文化構想学部卒業。2020年、「空芯手帳」で第36回太宰治賞を受賞。同作は現在世界14カ国語で翻訳が進行しており、2022年8月に刊行された英語版は発売まもなく増刷し、ニューヨーク・タイムズの今年の収穫に取り上げられるなど話題となった。

デビュー作が14か国で翻訳! 世界が注目する新人作家、待望の2作目

 太宰治賞受賞作にしてデビュー作『空芯手帳』が世界中で注目されている八木詠美。ニューヨーク・タイムズ、ニューヨーカー、ニューヨーク公共図書館のオススメ本に取り上げられています。英語以外にもドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、中国語、韓国語、フィンランド語、ポーランド語、デンマーク語、インドネシア語などの翻訳が刊行・進行...


出版社からの備考・コメント

今回アップしたデータは校了前のものです。刊行時には内容が異なる場合があります。ご了承ください。

今回アップしたデータは校了前のものです。刊行時には内容が異なる場合があります。ご了承ください。


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784480805102
本体価格 ¥1,400 (JPY)
ページ数 160

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

めちゃくちゃ面白かったです!そしてすごく好きです!!新しいコミュニケーションの形というか、新しい愛の形を魅せていただきました。美しい彫刻とラテン語でお話しすることが出来れば、心を通わすことが出来れば…!ロマンチックで憧れます。
そして自分でも気付かないうちにレインコートや耳当て、マスクなどで自身を守る人々の存在に、きっと私もなにかを纏って生きているんだろうなぁと感じました。
ラストもすごく好きで、わくわくする未来しか想像できません。
すごく自分好みの作品でした!素晴らしい作品をありがとうございました!

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落ち着いた美術館で彫像とお話ができるなんて夢のまた夢、を味わうことができて本当に楽しかったです。著者さんは本作が二作目ということですが「すごい人がまた出てきた」というのが率直な感想です。

不自由さを身に纏っているのは自分だけ、それに合わせて生きているし生きていくと思っていた女の子たち。彼女たちの友情と愛情ができるかぎり続きますように。

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先日こちらで読ませていただいだ『空芯手帳』がとても面白かったので、新作楽しみにしていました。

主人公ホラウチリカはコミュ症で、他人と上手く言葉が交わせない。しかし恩師から紹介されたアルバイト先では女神と積極的に言葉を交わすようになる。しかもラテン語で。
ホラウチリカはいつも黄色いレインコートを纏っている。黄色いコートはなぜか時々現れて彼女にまとわりつく。そして他人との距離をその一枚が隔てていった。誰しも何かをまとっている。それは何かを隠すため、誰かとの距離を開けるため、自分を守るため色んな理由がある。
だからこそ、なにもまとわない女神との会話から彼女が変化していく様子がとても面白かった。

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なにこれ?
一行目からもうすでに面白い!
黄色いレインコート、私には見えてないだけで纏っている人はたくさんいるのだろう。
そしてこの本を読んだら無性に女神に会いたくなり美術館に行って来ました!(絵画しかなかったですが、、、)
でもやっぱり休館日じゃないと女神はすまし顔でポーズをとっているだけかしら?

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リクエスト承認ありがとうございました。予想外のラストでした。石像とのラテン語の会話、ひとに見えない黄色のレインコートとくれば、なんとなくふんわり悲しいか、なんとなくふんわり無かったことになるか、そういう終わり方の中に淡いなにかを読み取らなければならないだろうなと思っていました。まさか力技で自由を手に入れ、愛し合うもの?たちが手に手?をとって世界に旅立つなんて。予想外で、とても嬉しく思いました。

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最初は状況を把握できなかった。女神?大理石?ラテン語?アルバイト?
でも、それを文字通りに受け入れられた時、物語は生き生きと動き始めた。ラテン語を話す大理石の美しき彫刻「ヴィーナス」。その相手をするアルバイトのホーラ。二千年も在りつづけた存在とモータルな存在の、非現実的で哲学的でユーモアをも漂わせるやり取り、それを追っていく楽しみ。
更にホーラと「黄色いレインコート」。その関係が新たな非現実感を引き起こした。彼女の心の有り様が呼んだのか?苦しめかつ守るのか?
2人の会話に生活感が浮き出てくるにつれ、ホーラの実生活も変わっていく。レインコートだけはそのままで。それがひたすら悲しい。
そしてありうるはずのない、めくるめく一線を2人が超えた時、物語は三角関係へと加速していくとは。更に分厚くなるレインコートの中、受け身ばかりだったホーラの毅然たる行動に唖然とした。でもこれは、2人が話し始めた時からの運命だったのだろう。そして、レインコートもその役目を果たすとは。
イモータルとモータル。決して添い遂げられない2人。でも、今がある。さらに、もう一つの声。2人を繋ぐ黄色からの声がある。だから、きっと進んでいけるだろう。信じる。

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人とうまくコミュニケーションがとれないホラウチリカがラテン語で古代ローマの女神像のおしゃべり相手のバイトを始める。
先ずはこのシュールさ満載の設定をどう受け止めるかどうかで物語の味わい方が違うと思う。
あの『空芯手帳』で私の心を鷲掴みにした八木詠美さんの物語だもの。
どっぽんと身を委ねて飛び込むがいい。
彼女の生きづらさや不自由さを黄色いレインコートを着ていることで表現する凄さ。
それは、レインコートに限らず人によっては様々なもの。
もしかしたら私も身につけているんじゃないかしらね。
一見ネガティブに思えていた身を包むものを
自らを守るために役立てる瞬間は巧いなと唸った。
どこにも行けないヴィーナスと
ホーラ(ホラウチリカ)の決断とは?
ラストはなんだか、私までワクワクしてきた。

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