全部を賭けない恋がはじまれば

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刊行日 2022/10/31 | 掲載終了日 2023/10/12

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内容紹介

●発売前重版決定!!

めくるめく出会いの中で、「性」と「生」を赤裸々に描く、力強くも繊細な短編集。

恋、仕事、友人、家族……。淡々と生きてきたつもりが、導かれるように出会い、巻き込まれていく--。ほのかに揺れる心と理不尽で理解の追いつかない状況を、冷静にも芳醇に切り取る女性「コスモ・オナン」の18の物語。

Web連載で大反響の作品に加え、書き下ろし一篇を収録。

16万部突破の『読みたいことを、書けばいい。』の著者・田中泰延がSNSで発掘した小説家、稲田万里のデビュー作!

●はじめから、この物語にはファンがいる。

「この小説を世に出すために、出版社をひとつ、つくりました。」田中泰延

株式投資型クラウドファンディングにてわずか27分で目標満額の4千万円を達成。個人投資家と合わせて358名から1億8千万円の出資を受けた出版社「ひろのぶと株式会社」からの、創業1冊目!

●発売前重版決定!!

めくるめく出会いの中で、「性」と「生」を赤裸々に描く、力強くも繊細な短編集。

恋、仕事、友人、家族……。淡々と生きてきたつもりが、導かれるように出会い、巻き込まれていく--。ほのかに揺れる心と理不尽で理解の追いつかない状況を、冷静にも芳醇に切り取る女性「コスモ・オナン」の18の物語。

Web連載で大反響の作品に加え、書き下ろし一篇を収録。

16万部突破の『読みたいこと...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784801492615
本体価格 ¥1,800 (JPY)
ページ数 185

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NetGalley会員レビュー

素敵な人と恋に落ちて、ロマンチックに結ばれて、結婚して、女の子はいつまでも幸せに暮らしました。
というこれまでの女の幸せを全てぶち破る内容だったなあと思う。
本書に登場する女性に名前はない。
「私」と一人称で物語は進む。
ちょっといいなと思った男性とセックスしたい「私」。
これは恋かもと思いたい「私」。
傷ついてるけれどとりあえずセックスして自分を慰める「私」。
本書に登場する「私」は世間体など気にしていない。
世間に見せる顔は実際には違うかもしれないが、心の中では自分の欲望を隠すことはない。
「私」に名前を与えないことで、私=読者の感覚になってくる。
あけすけで生々しい「私」は誰の中にもいる。
生々しいだけに、人の心の核心に触れているように思う。
「女らしさ」に囚われている女性、男性に手に取ってもらいたい。
ガツンと一発食らうことになる。

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著者の方は全く知らない。何歳の方かもしれないし、女性ということしかわからない。
エッセイのような、語りをおこしているような、でも物語でもあり、そして純文学にも近い匂いもある。まさにSNS時代の新しい文学なのかもしれない。

「人には一つくらい語れる物語がある」そんな想いで「おばあちゃんといっしょ」という番組を作っていたことがある。ユニコーンの阿部義春さんが聞き手となって、巷の普通のおばあちゃんにお話を聞くというミニ番組。たとえば恋愛、結婚のこと、出産、家族の変遷、旦那が亡くなる話など、とにかく波瀾万丈な話が次々と登場するなかなか面白い番組だった。
最初は知り合いのおばあちゃんに話を聞いていたが、そこから広げて昔から住む人の多い街の老人会、老人ホームなどで出演者を探した。会って半生の話を1時間ほど聞かせていただくと「これで大丈夫」というエピソードが必ず出てきた。収録はなるべく普段のように話をしてもらいたいということから公園などオープンな場所を多用した。
「それではカメラ回ります、5秒前、4、3・・・」などと無粋なことはせずに、自然に世間話をするように収録を進めていく。
我々が考えうるどんなストーリーよりも、リアルなおばあちゃんの話は面白い。まさに事実は小説より奇なりだ。
その時に感じたような「人って実はすごく奥が深い」感じがこの小説でも味わえた。もちろん小説なのでフィクションではないことは承知だ。ただこの本には、自身の経験から出たものをベースに書いているような匂いを感じる。
一時、飲んでいる時に人の話を聞くのが無性に面白かった時期がある。生まれ・育ち、学校生活、恋愛、死後のこと、結婚、家族、子供のことなど、聞いていて飽きることはない。特に、人に連れて行かれるキャバクラで特に話したいこともないときに、付いたキャストの話を聞くのが面白い。こちらに口説こうとかの意図はないので、赤裸々に色々と話してくれる。まさに人生経験の宝庫だった。
そんな、他人の話を漏れ聞いているような短編集。
この本は紙で出版されているが、電子でライトに読む方があっているのではと感じた。

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帯に書かれた「めくるめく出会いの中で性と生を赤裸々に描く力強くも繊細な短編集」というキャッチに惹かれて読み始めました。それぞれの掌編が、結び付いていて、読後感はひとりの女性の生き様を見たような気がします。今作が、著者のデビュー作品とのことですが、自作も楽しみです。

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衝撃的な短編が繰り広げられ、ドキドキしつつも興味深い話に、次はどんな内容かなとどんどん読み進めました。
性は秘密の匂いで、大抵の人は蓋を閉めていて、測り知ることはできません。
そこを絶妙に描いてくれてます。
こんな話を女友達としたい!そんな友達が欲しい!と思います。
後半は性だけでなく、いろんな人との関わりで、小さい頃に感じた感情が湧き上がってきたり、人を愛おしく感じたり…。
読み応えたっぷりでした!
ありがとうございました!

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さらっとした文体で読みやすい。
日々の性愛が綴れられる。
いやらしさとかエロチシズムというものは存在せず、性というものが重みを持たない単なる行為となる。
快も不快もなく、読み終わった後に残るものもない。

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今日も新宿で、居酒屋のカウンターにて酒に溺れてしまう男に、自分はこの人よりはマシかもしれないと思わせるための文章。

いま求めるのは、恋。全部を懸けない恋愛がはじまればいい。
そしてまたラブレターを書く。

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読みやすく、ライトな文学。
スマホでササッと読んで終わり。読後の感想も特にこれといって出てこない。
エロチックな感じでもなく、性が語られていき、その語りが自分を卑下している感じの自虐があり、笑える箇所があった。

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なんだこれ。めちゃくちゃ面白い。
一言で言うならば
女性版「僕たちは大人になれなかった」だ。
癖ありな異性とのカラダ模様や
幼少期のなかなかロックな想い出。
赤裸々に語ってくれている。
この本を出したいがために出版社を作ってしまった田中さんの気持ち、わかる。
思わず自分の痛々しい過去を語りたくなってしまったけれど
夜明けに手紙を書いた後次の日に後悔する感じと全く同じになりそうなので思い止まる。
新宿で夜の落ち着かない景色と明け方のカラスを同じ日に見たことある人にも響きそう。

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現実ではほぼ触れてこなかった世界に、どこまでが実際に起こり得ることなのかと作品に引き込まれました。そればっかりに気を取られてしまった感も少なくありませんが、次作にどんなものを書かれるのか楽しみな方と思います。

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枯れてはいないけれどドライで、執拗ではないけれど幾度も繰り返す、日々に耽溺せず、ダメなら次へ行く。
どうしようもない相手と自分を持て余しても、原因なんか追求しない。
どこまでいってもなんだこれ⁉︎なんだこれ⁉︎といった印象のぶつ切れの話が続く。けれどどこか愛おしくて、目を背けられない。
それがどんな男かよくわからなくても、自分の話を語るに足る存在になったことはちょっと意味があるんじゃない?
今、立つ場所があり、自分をことばにして再構成できることで思うこと、こういうのが楽しいと少しでも思えるのなら。

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5〜10ページくらいでひとつのお話が完結するので、1冊の本を読んだというよりは、短い文章をいくつも読んだというような感覚。

セックスってそんなに簡単にするものだっけ?
愛って、思いやりって何だっけ?
そんなことを考えさせられた。

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生にまつわる性を描いた刹那的なショートストーリー集。
かろかやに、あけっぴろげに語られる性愛。小噺のような、艶笑譚のような。タイトルから予想したよりもずっと生々しい。刹那的に、肉体で生を実感する彼ら・彼女らが全部を賭ける恋をするときは来るのだろうか。

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出版したひろのぶと株式会社が気になって読んでみようと思いました。
すると前半は「え?こんな感じ?」と。
良い時代となったと言うか。性に対する正直な欲望と感想が女性目線の軽すぎないタッチで書かれています。ちょっともの悲しさがあるのが不思議。
後半は友人、バイト先での出会い、家族の話と、かすかに色合いが変わっていくのですが、やっぱりもの悲しい。これは作者のエッセイ?作り話?備忘録?エピローグを読むと悲しみと怒りと笑いを合わせたものらしいです。
 この作品がデビュー作という稲田さん。当事者であって当事者でないような。俯瞰しているようでめっちゃ間近で凝視しているような。じわじわと気になっていて、今後の活動も横目でチェックしちゃいそうです。

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え?なんて?って読み返してしまうような一文から唐突に始まり、急にストンと終わる。ちょっと変わってるな‥と思うけど大きく不快に感じることもなく何も残らない。ライトな語り口のいろんな女の子の日常の話なんだなと解釈してたけど、どうやらこれってみんな同一人物なのかな?ありえないような話だけどどこかリアルですぐ近くに起きている日常のようでもある。笑えるところもあったり理解できないところもあるけれど、生きていくってこういうことかもって思える
自分の全てを賭けずに出し切らずに、相手にも全てを求めずに‥ また明日を生きればいいのかな

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あ…えっと…こういう話なんですね…としか…

フィクションはフィクションなんでしょうがこういうやり取りが男女間では無数にあるんでしょうね…。
初っ端の物語があんなんだったんで後の話が少し霞む感じでした。

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断片的に切り取られる、都会の雑踏の中で息づくカラダ。
もっと体を大事にしなよ、心と体両方大事にしなよ、苦しくないのか、と説教じみたことを言いたくなってしまいそうになり、いや、でも、こんなもんか、これ必死に生きてる姿だ・・・・とも思う。
うまく言葉にならない。
どこでどう生き、誰とどう関わるか、って全てあなたの、私の、個人的な決断だから。

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田舎から都会に出てきた女子が恋をしては失って、また新たな恋をしては失ってゆく男性遍歴とバイト生活と過去を描いた短い18編の人生物語。冒頭からこれでもかと性愛描写が続きますが底抜けに明るくあっけらかんとしてイヤらしさは全くなく今が楽しければそれでいいやというノリのコメディータッチの漫才風恋愛ドラマですね。最後は喧嘩別れだったりしますがヒロインは明るく楽しかった部分だけを記憶に留めて祭りが終っても悲しく落ち込んだりはせず常に陽気に生きています。彼女は全部を賭けない恋を意識して幸福な結婚を避けているのでしょう。後半にヒントは隠されていて子供の頃に両親が喧嘩して別れる一歩手前の状況になった時に彼女は家出の振りをして自分に注意を向け危機を救った経験があるのです。きっとその記憶が彼女を本気にさせないのかもしれませんが、、いつかは全部を賭ける真剣な恋に巡り合って幸せな普通の結婚生活を迎えて欲しいなと思いますね。彼女は二十代後半で、まだまだ十分に間に合うのですからね。都会に暮らし強く生きる大人のシングル女性の少しほろ苦いけれど陽性の人生物語を面白く読んで存分に楽しめましたね。

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田中泰延さんが見込んだ作品、ということで読んでみた。
読む人を選ぶのかな、というのが第一印象。
作者に関する情報は全く知らないけれど、新しい文学として可能性を見出すか、あるいはかつてのケータイ小説のようなライトな感じな印象に留まるか。
自分にとっては後者。相性の問題に過ぎないと思うけれど、作者さんには申し訳ないが量産型な印象。
でも疾走感は残しつつ作風が変わるのであれば次回作も読んでみたい。

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恋というより体の関係にとってもクローズアップしている小説集です。

ものすごく言葉巧みでお上手で、感動してしまいました。
著者さんの小説を今後も拝読できたら嬉しいです。

すべて同じ主人公なのかな?と思わせる仄かな繋がりがある小説たちは、前後を繋ぎ止めてくれるような、それでいて読者の想像の幅を潰さないでいてくれるような、絶妙な空白を保つ距離感でした。

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