婚活マエストロ
宮島未奈
ログインするとリクエスト可能か確認できます。 ログインまたは今すぐ登録
出版社がKindle閲覧可に設定した作品は、KindleまたはKindleアプリで作品を読むことができます。
1
KindleまたはKindleアプリで作品を閲覧するには、あなたのAmazonアカウントにkindle@netgalley.comを認証させてください。Kindleでの閲覧方法については、こちらをご覧ください。
2
Amazonアカウントに登録されているKindleのEメールアドレスを、こちらにご入力ください。
刊行日 2024/10/23 | 掲載終了日 未設定
ぜひ次のハッシュタグを付けてSNS等へご投稿ください:#婚活マエストロ #NetGalleyJP
内容紹介
40歳の三文ライター・猪名川健人は、婚活事業を営む「ドリーム・ハピネス・プランニング」の紹介記事を書く仕事を引き受ける。安っぽいホームページ、雑居ビルの中の小さな事務所……どう考えても怪しい。
手作り感あふれる地味なパーティーに現れたのは、やけに姿勢のいいスーツ姿の女性・鏡原奈緒子。場違いなほどの美女だが、彼女は「私は本気で結婚を考えている人以外は来てほしくありません」と宣言する。そして生真面目にマイクを握った――そう、彼女は婚活業界では名を知らぬ者はいない〈婚活マエストロ〉だった。
その見事な進行で、参加者は完全にマエストロ・鏡原の掌の上。彼女は何者なのか、なぜこんな会社で働いているのか、〈マエストロ〉ってなに……謎は深まるばかりだが、猪名川は同社のイベントを手伝うことに。65歳以上のシニア向け婚活パーティーから、琵琶湖に向かう婚活バスツアー(クルーズ船「ミシガン」に乗車)まで。これまで結婚に興味のなかった猪名川も、次第に「真面目に婚活するのも悪くないかもしれない」と思い始める。
ものは試しと他社が運営する婚活パーティーを訪れてみると、そこには参加者として席に座る鏡原の姿があった――。
おすすめコメント
本屋大賞受賞『成瀬は天下を取りにいく』の宮島未奈さんの最新作企画です。受賞後第1作、宮島作品としては「成瀬」シリーズ以外で初となります。
本屋大賞受賞『成瀬は天下を取りにいく』の宮島未奈さんの最新作企画です。受賞後第1作、宮島作品としては「成瀬」シリーズ以外で初となります。
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784163919089 |
本体価格 | ¥1,600 (JPY) |
ページ数 | 248 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
宮島未奈さんの新刊、読む前から楽しみすぎてワクワク!
婚活がテーマで、どうなんだろうと思っていたけど、ものすごいおもしろかった☺️
読みやすくて、先が気になり一気読み。
婚活パーティー、楽しそうでスタッフになりたいって思いました。
参加する方じゃなくて(笑)
終わり方も、余韻が残るかんじで好きでした。
読ませていただき、ありがとうございました。
これからも応援しています。
インターネットを介した出会いも多い現代ですが、今作では婚活がテーマというのもあり、あえて対面で気になる相手を深く知る楽しさを存分に味わえました。登場するキャラクターがみんな個性的で、第一印象からは気付けない、人それぞれが持っている魅力に出会えるところが、この作品最大の面白さだと思いました。映像のようにさらさらと頭に入ってくる文章で、気付いたらあっと言う間に読み切ってしまいました。ドラマ化にも非常に向いている作品だと思います。「成瀬」を読んで面白いと思ったすべての人、この新作もぜひ読んで!
あの『成瀬は天下を取りにいく』の宮島未奈さんの新刊だと知って、がぜん読む気になってしまったのだからたやすいにもほどがある。
みんな誰かを愛したいし、愛されたい。
婚活をモチーフにしていながら、その爽やかな読後感に、シリーズ化を希望せずにいられない。
あれほど話題になった成瀬シリーズの次、何を書くのか難しそうだ。
ほとんど奇跡とも思える秀逸なキャラクターを生み出し、圧倒的に面白いストーリーテリングで展開させた大ヒットシリーズ。そりぁ、誰もが次に注目し、期待している。
そして満を持して登場したのがこの作品だ。婚活業界に目を付けたとはさすがだ。
主人公はWebライター。婚活会社の紹介記事を書く縁から、婚活業界に関わることになる。その会社には「婚活マエストロ」と呼ばれる女性がいる。
成瀬シリーズまでの破壊力はないが、もちろん平均点を上回る面白さだ。
登場する誰もがチャーミングで、人間臭くて、そしてちょっと情けない。愛らしさ満載。
爆発的ではないが、安定のエンタテインメント。
新作を楽しみにできる作家になった。
婚活マエストロって何だろう?と興味津々で読み始めました。なるほど。婚活事業に関わっている鏡原さんにはうってつけの能力。
魅力的な鏡原さんにうっすら少しずつ惹かれていく等身大の猪名川さんの気持ちがとても微笑ましかったです。
婚活ってガツガツしたものをイメージしてしまってましたが、このお話の人たちは素敵なお話相手と時間を過ごすことを楽しまれててそこが好感度大でした。
そこそこ普通に送っていた猪名川さんの毎日がワクワクする方へ色づいていきそうで嬉しいです。
とても気持ちのいい話で、読み心地もよく、読んでいる間とても楽しくて読み終わったあとも幸せな気持ちが湧いてきました。きっとみんな鏡原さんのことが好きになってしまうと思うぐらい魅力的なキャラクターでした。二人が上手く行きそうで、ホッとして読み終えました。とても面白かったです!
成瀬を読んだ人は当然、期待せずにはいられない。
婚活業界を描いている新作にこんなにもワクワクと活字を追うのは久しぶりでした。
なんとか食ってはいけてる40歳のライター猪名川さんは、一発逆転を狙うでもなく淡々としているようでいて、自分にちょっと自信がないところや、内心は誰か良い人がいればそれはそれで...と、そのキャラクターにすごく親しみが湧く。
彼が携わる中で耳にする「婚活マエストロ」とはどんな方?と、俄然興味が湧きます。
登場人物たちの味のある人物描写に、するすると読めるストーリー展開。
やっぱり読書って楽しい!と改めて感じることができました。
『宮島未奈』さんの新刊、早速拝読いたしました。
読んでいて心がほっこりするような気持ちになりました。
在宅Webライターで生計を立てている猪名川さんが婚活という世界に飛び込み、人と関わる中で、
だんだんと成長していく姿がとても微笑ましかったです。
特に猪名川さんが参加者をサポートする力は、鏡原さんも驚いており、
物事を紹介するWebライター業で培った能力なのかなと考えていました。
その意味では瀬名川さんも婚活マエストロの才能があるかもしれませんね…
宮島未奈さんの新作ということで大変楽しみに読み始めました。
在宅ライターで普段人と関わらない主人公が、婚活パーティーを通じて人と人との繋がりに意識が向いていく様にとても心が温かくなりました!
鏡原さんの人物像も最初は謎につつまれていましたが、読み進めるにつれてキャラクターが明らかになっていき、それもまた楽しかったです。
思い切って新しい環境に飛び込んだり、自分が関わりたい人に積極的に関わっていったり、
たくさんの場面で勇気を貰える作品だと思います!
宮島先生の新作楽しみにしていました。
強烈なインパクトのある成瀬とはまた違い、婚活マエストロと呼ばれながらも強いカリスマ性があるわけではなく、身近に感じる鏡原さんをはじめとした人物たちの魅力溢れる婚活に纏わるお話でした。
フリーライターの猪名川が婚活事業を営む「ドリーム・ハピネス・プランニング」の記事を書くことに。成り行きから参加したパーティーを進行するのは〈婚活マエストロ〉と呼ばれる鏡原さんだった。ガツガツとした婚活ではなく、ゆるい婚活を目指す鏡原さんが進行するイベントではカップル成立率が高いという。
猪名川は様々な形で婚活事業に関わったり、参加したりしながら婚活について考え始める。
婚活イベントやアプリなど今や出会いの場はたくさんある。そこで「本気で結婚を考えている人」はどれだけいるのだろう。
鏡原さんの婚活に対する思いや、パーティーに参加する人が嫌な気持ちで帰らないように配慮が行き届いているのでとても居心地が初めてでも居心地が良さそうだ。
成り行きから参加したり、手伝う猪名川さんも参加者に寄り添える人物だ。
こんな2人が進行するパーティーなら、会話に困ったときも気まずくなることもなさそうで楽しそうだなと思えてくる。
優しい余韻が残り、続きも期待してしまう物語だ。
面白かったー!「成瀬〜」とは全然違うテイストだけれど惹き込まれる力は変わらず、読み終わってしまって残念な気分です。
婚活会社の紹介記事を書くことになったフリーのWebライター猪名川が、記事を書くために婚活イベントに参加したり、成り行きで手伝ったりしているうちに婚活や他人に興味を持ち変わっていく。
婚活って男女の出会いだと思っていたけれど、人と人との出会いなんですよね。とっても良かったです。改めて宮島未奈さんのファンになりました!
『成瀬は天下を取りにいく』の宮島未奈さんの最新作。やっぱ遊覧船ミシガン出てくるんだ。婚活の会社を記事にするライター視線で描かれた婚活事情。彼のスタッフとの恋がなかなか良いのですが、細部までこだわった雰囲気の婚活の舞台裏はかなりデーブ。成瀬とは違った面白さがありました。面白かったです。
自分は結婚しないだろうと思っていた人でも、この先の人生を一緒に過ごしたいと思える相手に出会えたら、考えが変わるのかもしれない。でもそんな出会いは普通に暮らしていたらなかなかない。
自分自身のことを知らなければアピールもできない。婚活パーティーに不慣れな参加者たちに「すてきな出会い」があるよう働きかける鏡原さん。人と人を繋ぐ、いい仕事をされているなと思った。猪名川さんもそれを理解しているから、いいコンビになりそうな予感がした。
最後まで一気に読んでしまい、え?続きは?と思ってしまった。おもしろかったです。
大学時代から住んでいる独身用のアパートに、40歳となった現在も住み続けるWEBライターなんて、実際に会うことがあったら、あまりお近づきになりたくないかもしれないが、読んでるうちに妙に惹かれてしまった。
主人公の健人だけでなく、他の登場人物も、みんな、かわいらしいかった。
これから、健人と鏡原さんは、どうなるのかな。
池田さんは、いい人に出会えるのかな。
MOMOは、結婚するんだろうか。
世の中にはいろんな人がいて、男女間だけでなく、合う合わないってあって、その時、たまたま(匂いの)合う人に出会えた人たちがくっつくんだな、と当たり前のことを思った。
人と関わるのがめんどくさいと思う人が多い現代に、人と関わってみたい、という気持ちにさせてくれるような、ちょっと前向きになれるような、おもしろい話だった。
今の時代は人との出会いの仕方は色々あっていいんだと思う。婚活パーティーも結婚に強い結びつきを持たなくても
ドリーム・ハピネス・プランニングが行うような固く考えずとも参加できる形のものは結婚だけでなく人の成長に大きく
影響を与える可能性があるんだろうなと思いました。
池田さんや猪名川さんのように、人とのコミュニケーションをとることに苦手だった人たちもそんなことを感じさせないような人になっている。
鏡原さんは人と人とを結びつける能力があるのはなんかすごいなあと思う反面、苦労もあるんだろうなとか思ってしまいました。
人と人が関わり合いを行く事で助け合いや喜びを分かち合ったり、時には悲しみも共有したりすることもあるけど、全部が人生を送るうえで
大切な事なんだと改めて考えてしましました。
この先、独りで寂しく死んでいくのかもしれない。
そんな、猪名川の抱えた一抹の不安の滲む悩みは、私にも共通するところがあった。
周囲を見渡せば結婚している人が当たり前のようにいる。彼らはなぜ結婚という契りを交わすことになったのだろうと、かつて何度も不思議に思ったことがある。
そのため、「この疑問は氷解するのだろうか」と期待を胸にページを捲っていくことになった。
猪名川が、取材という体で仕事を手伝う《婚活パーティー》。そこで出会う鏡原は一見すると堅いイメージがあるけれど、ファミレスが好きだったり軽妙な司会で場を温めたりと、ユーモアにあふれている。
とはいえ、真剣に結婚を考えていない人は門前払いも辞さない姿がメリハリとなり、成瀬という強烈な個性に肩を並べるニューヒロインが誕生したといっても過言ではない。
そんな鏡原と共に仕事をこなすなかで、少しずつ変容していく猪名川の心持ち。ここにある甘く苦いドラマが私の心を掴んで離さなかった。
最初こそ“ワンチャン”だったのに、気付けば真剣な出会いを求めている猪名川。すっかり彼に感情移入できたからこそ、理解できることがあった。
本当に大事なのは、結婚することではないのだ──と。
すると私の瞳には、マエストロのように見事なタクトさばきで人と人を繋ぐ鏡原が、光り輝いて映った。
もちろん彼女も人間であるから悩みがあり、これがまたドラマに深みを与えてくれ、この一冊で終わるには非常に惜しいヒロインなのである。
ともあれ、読了後には、これまでと現在とこれからの出会いに感謝の意を忘れない人間になれたような気がする。
様々な形の出会いであふれた現代だからこそ、いま一度、“真剣さ”と向き合うのも悪くはない。
節々に宮島さんらしい軽快な文章が炸裂していて面白く読んだ。池田さんが成瀬かと思いきや芸人のやす子さんのようであったり、地の文のポップさだったりのところに特に宮島節を感じた。
猪名川が婚活の運営にのめり込む姿を面白く読みつつ、鏡原のような婚活マエストロがいたら私も使ってみたかったし、勧めたい友人がいると思った。二人からは違うアプローチによる人を楽しませる魅力を教わった。今後の二人の未来を妄想しながらも、一緒にサイゼ行ける仲って最高!!と応援しながら読了した。
大好きな成瀬の3作目がくるかと思ったら、全然違うテイストの作品が先に来ましたね!
成瀬同様、嫌なキャラが基本的にいないし優しい雰囲気でするする読めました。
婚活パーティーに参加したことがないので、主人公と一緒にドキドキ参加してるような気持ちになりました。
「婚活マエストロ」という呼び名がかなりインパクトあるし、どうしても成瀬のイメージが残っているからもう少し鏡原さんに癖があってもよかったかな?なんて思いました。とはいえ、全体的に楽しく読めて、新刊を追って行きたい作家さんには違いないです!
たくさんの方々に愛された「成瀬」シリーズとは違う新たな作品ということで、どのようなお話なのか楽しみにしていました。
婚活を舞台とした今回のお話もとてもテンポがよく、面白かったです。それでいて、読んでいて応援したくなる人が多く、温かな気持ちになりました。どこかでまた登場人物の皆さんのその後のお話も読みたいな、ドリハピの皆さんはもちろん、特に田中宏と池田さんが好きだったで、また会いたいなと感じました。
ひと昔前の懐かしさを感じるような「婚活」パーティと爽やかなというには少々薹が立った男女の恋物語。多様性についてさまざま論じられる昨今ではありますが、昭和育ちの私からみると王道のストーリーはやはり心落ち着くものがあります。途中、成瀬っぽい言葉使いの女子も登場したり疲れた心にもやさしくほのぼのとした気持ちになれるエピソードも盛り込まれていて終始明るいトーンで描かれているので最後まで安心して読み終えることができました。ただ、もうちょっとエピローグ的な二人の後日談があったら良いのになぁ。という願望は私だけではないはず!
宮島さん是非お願いします!
『成瀬は天下を取りにいく』で本屋大賞を受賞した宮島未奈さんの受賞後第1作。本作の主人公は40歳の独身男性で、成瀬との落差に少々戸惑う。
WEBライターの猪名川は、婚活事業を行う会社ドリーム・ハピネス・プランニングの紹介記事を依頼される。取材名目で婚活パーティーに参加した彼は、その特殊な行事に次第にはまっていき……。
ミイラ取りがミイラになるを地で行く猪名川が愉快だ。そして“婚活マエストロ”の異名を取る社員の秘密とは……。
こちらも続篇ありそうかな。楽しかった。
本屋大賞受賞『成瀬は天下を取りにいく』の宮島未奈さんの新作。
40歳ライター・健人が主人公、なんともさえない。
大学時代から21年同じ学生マンションに住み続け、コタツ記事を書く三文ライター。
ひょんなことから婚活会社のHP記事を書くことになり、そこで婚活マエストロと呼ばれる美女・鏡原奈緒子に出会う。
匂いを感じ、男女の相性が分かる奈緒子は、今の仕事が天職と輝いている。
婚活にハマった健人は、奈緒子の勤める「ドリーム・ハピネス・プランニング」を手伝うことになり、奈緒子に惹かれながら、前向きに生きるようになっていく。
琵琶湖のミシガンが出てきたり、成瀬ファンには嬉しいシーンも入っていて楽しい。
「ドリーム・ハピネス・プランニング」の社長の体調不良により、婚活業は廃業、最後の婚活パーティに・・・
う~~~ん、社長が何故、健人にHP記事を依頼したかは結局謎のまま、健人と奈緒子が新会社を開業するんじゃないの?と期待してしまったのでラストがもやっとしてしまいました。
続編あるのかな?と期待しております。
本作の魅力は、婚活に足を踏み入れた40歳男性が自身の婚活と主催者側の運営側という2つの立場を通して、
人との接し方が少しずつ変化していくことにあります。
第1話では婚活初心者であった健人は、第3話のバスツアー参加ではあれ?と思うようなことになり消沈することに。
そういうことがあると一層燃える人と、もう離れたくなる人がいますが、
健人はどのように行動するでしょうか。その後から物語が一層おもしろくなってきます。
世の中には縁がある人もいれば、残念ながら縁がない人もいると心の奥底でわかっていても
実際にふられると悲しくなります。
「なんでーーー」と叫びたくなるくらい。
そこで登場するのが、婚活マイストロ。
悩み多き婚活者に、話し方、書き方、場の空気感などを伝えながらバックアップしますが、
実はマイストロ自身もパートナーを探していることがわかります。
婚活はパートナー探しにとどまらず、人生を磨くためのひとつのステップに
なるかもしれないと感じた珠玉の1冊でした。
とんでもなく大きな出来事があるわけでもないのに、知らず知らずのうちにぐぐっと引き込まれていました。
心地よさを感じる何かがポン!ポン!と頭の中に飛び込んできて気づけば夢中になって読み終えていました。
適当に生きているように思える人も、変わりたくないと思っている人も不安と真剣に向き合いたくなる時があるはず。
止まってしまった人生を生きる人たちの背中をさりげなくそっと押してくれる。そんな言葉や行動にもあたたかい気持ちになりました。
これはお仕事小説であり、恋愛物語であり、大人になってしまった人たちの成長物語なのかもしれない。
人生はいつからだって変えられる。何がきっかけで変わるかわからない。大人心を大いにくすぐられました。
「成瀬」シリーズが面白かったので
リクエストしました。
婚活パーティーの進み方や、裏側の話など参考になりましたし、面白かったです。
浜松市の婚活パーティーの誘い(宣伝)がよくインスタに流れてくるので、
浜松市は婚活が盛んなんだと思い読んでました。
「猪名川さんが私と出会ったように、私も猪名川さんと出会えたんです」
学生時代から20年以上同じマンションに住み続ける三文ライターの猪名川は婚活事業者の記事を書くため、婚活パーティーに潜入。
そこで司会をしていた美人女性は人呼んで「婚活マエストロ」。
人と人が出会う婚活を通じて猪名川自身もまた新たな気付きを得ていく。
婚活というものを運営側と参加側から俯瞰できる、婚活をテーマにした作品にしては珍しい、ほっこりする話でした。
宮島先生らしい愛すべきキャラばかりで、みんな応援したくなる。
マッチングアプリという手軽なツールがあるなか、対面で行う婚活の意義を再確認できたような気がします。
何歳になってもやりたいことや、結婚は諦めなくていいんだなと思えました。
登場したみんなに幸あれ!と思える読了でした
いちばん落ち着く場所は、実家でもお気に入りのカフェでもなく
自宅のリビングだったことに気がつく。
私にとって「婚活マエストロ」は「居場所」を再考する小説だと伝えたら
著者の宮島未奈さんは不本意だろうか。
読み、が留まった会話がいくつもある。
~知らないモン同士で集まるからいいんだよ。なんつうの?非日常感?~
~運営側も参加者ももっとガツガツしいている。ここはいい感じにぬるくて、疲れないのがいい~
~一緒にサイゼリヤ行ってくれるひと~
婚活という出会いの場の提供者と参加者の交錯は
現在地と居心地とこれからの居場所を問うてくる。
~いちばんのセールスポイントは「暇」~40歳になった俺。フリーライター未婚。
対する婚活運営会社スタッフの女性は
~うまくいきそうな相手はいくらでもいます。でも、惹かれる相手はそういません~
~高速道路って好きなんだよね 後戻りできないところが人生みたいで~
婚活パーティー出席者のなんでもなさげな吐露がわたしを引き摺る。
次に行くのは、はローソンかイオンかサイゼリヤか
それとも琵琶湖のミシガン号か
何処に行く?誰と行く?
40歳からの人生 あるんだねーこんな福音
まっすぐすぎる個性の行方にくぎ付け!
婚活という題材の魅力が
輪をかけて作品世界にいざなう
優れモノでした。
だるく日々を過ごしていた
ライター業の男が、小さな
結婚相談所の広告文を請け負い、
未知の世界に足を踏み入れます。
ちっぽけな会社に似つかわしくない
評判を支えていたのは、
熱意と活力に満ちあふれた
若きマエストロの存在でした。
一見、主人公と対照的な
婚活マエストロとの出会いで
色のない主人公の世界に
鮮やかな色彩が広がっていき、
生きる力まで身につけていく。
なんって魅力あるストーリー!
主人公とともに、こちらまで
楽しみ、成長し、見識を
広げられた気がしましたよ。
婚活パーティーに来る人々の
キャラクターもさまざまで
悪いのも含めて面白い!
何より、ハンパ者とみれば
初対面でも容赦しない
マエストロの濃さは
のっけから最高でしたね。
お高いようで高くないところも
ギャップが武器になるんじゃない?
誰もが心惹かれるテーマに
最終兵器を載せた超弩級作品。
成瀬同様に、鏡原ファンが
素敵にパンデミックしそうです。
(対象年齢は13歳以上かな?)
さて前2作、宮島未奈ファンというより成瀬ファンだったわけで、成瀬の出ない今回はどうなんだろうと、いつも以上に主人公に目が行ってしまった。
ライターである40男は独身で冴えなく金もなく、世間に埋もれてしまいそうな地味キャラだ。それだけに感情移入はしやすく、物語の世界観も身近なものとなった。成瀬からは元気をもらえたが、こいつにゃオレの方から元気づけてやらにゃ。
概要
婚活支援会社の記事を書くことになった40歳独身のWebライター猪名川健人が、そこで出会った「婚活マエストロ」と呼ばれる謎の女性・鏡原奈緒子に興味を抱きつつ、次第に本気で婚活を考えるようになる婚活エンターテイメント小説。
感想
「成瀬は天下を取りにいく」で2024年本屋大賞を受賞した宮島未奈先生初の長編小説。読まずにはいられません。冒頭に某有名俳優のホームページネタをぶっこんできたところから安定の宮島ワールド全開で、ニヤニヤしてしまいました。Webライター経験者の宮島先生ならではのリアルな「Webライターあるある」ネタを随所にちりばめながら、恋愛からご無沙汰だったWebライターのケンちゃんが婚活に目覚める心理描写が丹念に描かれており(異性で若くして既婚者になられた宮島先生、なんでこんなに独身男性の心理が分かるのでしょう…)、彼の婚活が上手くいくよう思わず応援しながら読み進めること請け合いです(また、読後はローソンやサイゼリヤにも行きたくなること請け合いです笑)。
おすすめポイント
婚活に興味のあるかたもない方も、既婚未婚も性別も関係なく、本作のケンちゃんを通して疑似婚活体験が堪能できます。ラノベの様なベタな恋愛小説やドロドロの愛憎渦巻く恋愛小説でなく、「大人の青春」のような爽やかな恋愛が本作では楽しめます。心がほっこりする読後感が欲しい方にお勧めの婚活エンターテイメント小説です。
「成瀬シリーズ」で今破竹の勢いのある著者が今度はどんな世界を編み出してくれるのか、読む前からとても楽しみでした。「成瀬シリーズ」同様、語り手が中心にタイトルにある「婚活マエストロ」と称されるもう一人の主人公がイキイキと動いてくれます。成瀬といい、本作の鏡原さんといいキャラは異なるものの人格は著者自身なのではと疑うほどの出来栄えです。この作品も物語のその後がとても気になります。
成瀬シリーズが好きなので、これは絶対チェックしたいと思いました。
期待通りでした!読み始めたら止まらず一気読みでした!
宮島さんの作品は読んだ後とてもあたたかい気持ちになります。
人と人との出会い、縁に無限の可能性を感じました。
婚活をテーマとした作品は多々あり、いろいろな切り取り方があると思いますが、こういう側面を描いてくれると1歩踏み出す勇気がもらえる気がします。
決して押し付けがましくないポジティブさ魅力です。
『成瀬』シリーズとはまた違った面白さが伝わってきました。登場人物一人ひとりの人物像、鏡原さんのチャーミングさ、多彩な人間模様、宮島先生の人物描写がとてもお上手で一気に読んでしまいました。婚活を通しての人間同士のつながり、アットホームな世界、人間同士の暖かさ、読んでいてとても幸せな気持ちになれたと思います。舞台は浜松ですが「ミシガン等」滋賀ネタも織り込まれており、成瀬との何かしらのつながりを感じさせるところもおもしろいですね。
ミステリアスで少し古くさい鏡原さんと、今のままの生活で良いのか自問自答する猪名川さん。二人の真面目な性格に好感が持てる。婚活イベントの中、ささいな言葉で人の心が動くときの表現がうまい。結婚には至らなくても人と人の気持ちを結ぶことの楽しさが伝わってくる。二人のその後も是非知りたい。
「成瀬は天下を取りにいく」の宮島未奈さんの作品ということで、最初からワクワク。
婚活をテーマに参加者、傍観者、手伝い、スタッフとして関わっていく主人公に惹き込まれていきます。読みやすく、また出てくる人物らも応援したくなるような人や特徴ある人ばかりですし、何より婚活マエストロとしての鏡原さんが素敵です。
最後まで目が離せず、読後温かい気持ちになれる本でした。
宮島先生の生み出すキャラクターは、血が通っている。みんな実在しそうなリアリティがあって親近感がわく。
鏡原さんの婚活マエストロとしての十年の歩みを、もっともっと知りたいな。
大学時代のケンティーの事、詳しく知りたい。
魅力的な登場人物ばかりで、色々色々気になる!だから物語に没入できるし、より感情移入できるのだと実感した。
楽しく温かな空気感が物語に流れていて、心の元気をフルチャージしてくれた。
40歳独身の主人公・猪名川は在宅Webライターとして生計を立てている。ある日婚活パーティーの運営会社から仕事の依頼を受けて、パーティー会場へ足を運ぶことになった。そこで、婚活マエストロと呼ばれる名物スタッフの鏡原と出会う。
『成瀬は天下を取りにいく』で本屋大賞を受賞した宮島未奈さんの作品ということで、楽しみにしていました。今回も元気をもらって心も温かくなる作品です。
人がまとっているオーラのようなものを「匂い」で表されていて、なんかちょっと分かる気もします。
トークタイムでストップウォッチを使う時には数字が減るタイプを使うのではなく、増えてくタイプで行うと決めているところも、あ、良いなと思いながら読んでいました。
こんなちょっとした優しさが散りばめられているので、読みながら自然と口角も上がってしまいます。
成瀬の次に何を書くんだろう???と思っているところに、まさかの婚活小説!!?という気持ちで読み始めたら、宮島さんマジックでするするするすると読み切ってしまいました。
今回も成瀬同様、登場人物はとても魅力的。婚活をテーマにしながら主な二人が婚活業界で働く人というのがいいなと思いました。
婚活小説でお仕事小説で、ほんのり恋愛小説。読後感は爽快で、だれでも楽しめる小説だとおもいます。
婚活の話なので、当店の客層に合うのか気になり読みはじめました。婚活をマッチングアプリとしたら…イメージしやすいかもと感じ、結果、当店の客層も楽しんでもらえると思いました。
今回も「成瀬〜」同様、前向きになれる読後感
が最高でした。
後ろ向きな理由ばかり思いつき気持ちが停滞してしまう時に読むと、前向きな行動に一歩踏み出す勇気を貰える作品です。
今話題の婚活を、プロモーションを委託された作家と事業を行う会社で活躍する運営者の交流やその心の揺らぎを通して描いた作品。運営側と利用者側の双方の視点や思いが温かく丁寧に綴られている。本来、人と人を巡り合わせる場というものはそうでなければいけないと思わされる個々人の設定があり適度なサポートがある。幾人もの参加者の中でマッチングできたカップルはわずかであり、ゴールも道のりは長い。一昔前と違って優先されるべきものは個人の意思であり一人一人の居場所を探し求める場が婚活と言えるかもしれない。お互いの違いを受け入れながら共に生活したいと願うことができるならそれは素晴らしいことである。この物語に登場する人たちがすでに若者を卒業する30代後半から労働年齢を卒業した世代であることにも作者が考える婚活の思いが窺える。
読み終えてはてこんな雰囲気をどこかで感じたと思ったのだが、ひとつの答えに思い当たった。それはこれまでに読んだ少女コミックである。全てを包み込むような信頼が形になる世界。おそらく今の時代には求めてもなかなか手に入らないものかもしれないが、忘れたくない過去の自分の感覚を思い出させてくれる作品でもあった。
こんなに明るくて面白い婚活があっていいのでしょうか!?
40歳で独身といえば、ちょっと焦ってるか一人で楽しく生きていく…とゆるーく考えている時期ではないでしょうか。
それを!こんなに!面白く!書けるなんて本当にすごい。
ポジティブ小説no.1。