
怪異ー百モノ語ー
僕が君に語りたい百の怖い話
椎葉伊作
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刊行日 2025/05/19 | 掲載終了日 2025/05/19
ハッシュタグ:#怪異 #NetGalleyJP
内容紹介
”モウドウニモナラナインダッテ” ――気付けばあなたは巻き込まれている
「見切れ幽霊」「廃墟の仏壇」「トイレの○○さん」「捲れたポスター」「スズリバコ」などなど
語り手が収集した場所も、時間も、怖さも全く異なる百の怖い話。
そして断片的に語られる語り手が体験した出来事。
それが一つの像を結ぶとき、あなたが出会うものとは――。
カクヨム掲載作に加筆修正を加えた、第9回カクヨムWeb小説コンテスト 特別賞を受賞した椎葉伊作による、あなたに語りかける百の怪談ショートショート集!
1話 見切れ幽霊
2話 瞬間の幽霊
3話 降りてくる死体
4話 無人のダム
5話 廃墟の仏壇
6話 家鳴り
7話 ガラケーの画面から
8話 ドアノブの異音
9話 白いシャツ
10話 発端
11話 藁と釘
12話 見られたくない
13話 忌み数
14話 錦鯉
15話 生霊の行方
16話 視線の気配
17話 手作りの石垣
18話 泥の足
19話 天井からする音
20話 親友の家
21話 踏切の供え物
22話 ビルの風
23話 窓の子供
24話 赤レンガの呪い
25話 カーナビ
26話 現在地
27話 骨壺
28話 換気扇の網目
29話 ボールプール
30話 すれ違い
31話 線香の様な臭い
32話 咳の音
33話 ソロキャンプ
34話 揺れる背中
35話 体育館の夢
36話 溝の女
37話 掴まれるトイレ
38話 焼却炉のおまじない
39話 染みの形
40話 親友の行方
41話 埋めた犬
42話 視線の先
43話 おしゃべりインコ
44話 コックリさんの正体
45話 恨みの念
46話 流れ着くもの
47話 台風の海
48話 花投げの儀
49話 水の跡
50話 親友の声
51話 埋まっているトンネル
52話 トンネルの人影
53話 体育倉庫の声
54話 幽霊の姿
55話 冷蔵庫の中身
56話 トイレの〇〇さん
57話 三番目の個室
58話 認識できない姿
59話 防空壕の奥
60話 再会
61話 山のジュース缶
62話 成れの果て
63話 赤い実
64話 やまびと
65話 枯れ井戸の山
66話 上司の卒アル
67話 イヤホンのノイズ
68話 チャンネル
69話 レーダー
70話 豹変
71話 真夜中の来客
72話 もう一人の彼氏
73話 影の正体
74話 恩師の顔
75話 ピザ
76話 歩道橋の女の子
77話 ラジカセの声
78話 捲れたポスタ
79話 二人死んだ部屋
80話 懺悔
81話 菊の間
82話 リビングの姿見
83話 廃墟の人形
84話 首の写真
85話 アカイさん
86話 大小の手形
87話 半年もたない部屋
88話 火葬場の絵
89話 小さな人間
90話 友情の果て
91話 ユリエ
92話 水底の祠
93話 井戸の災い
94話 魔窟のビル
95話 守護霊の仕業
96話 水と化して
97話 義母と柿の木
98話 鬼のミイラ
99話 スズリバコ
100話 百モノ語
出版社からの備考・コメント
椎葉伊作(しいばいさく)
『オウマガの蠱惑』にて第9回カクヨムWeb小説コンテスト 特別賞を受賞し、同作でデビュー(KADOKAWA刊)。
田舎を舞台にしたホラーやミステリを多く発表している。
虫や水辺の生き物が好き。
【著者経歴】
椎葉伊作(しいばいさく)
『オウマガの蠱惑』にて第9回カクヨムWeb小説コンテスト 特別賞を受賞し、同作でデビュー(KADOKAWA刊)。
田舎を舞台にしたホラーやミステリを多く発表している。
虫や水辺の生き物が好き。
おすすめコメント
第9回カクヨムWeb小説コンテスト 特別賞を受賞した椎葉伊作氏の第2弾!
デビュー作「オウマガの蠱惑」(4月30日 KADOKAWA刊)から2か月連続刊行!
2冊で描かれるもう一つの物語...
本商品には、帯に購入者限定の「特別SSが読める二次元コード」が付いております!
第9回カクヨムWeb小説コンテスト 特別賞を受賞した椎葉伊作氏の第2弾!
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販促プラン
2025年5月 マイナビ出版の文芸書レーベル「MPエンタテイメント」創刊!
創刊号は2点になりますので、応援よろしくお願いいたします。
ご注文締切日:4月21日(月)
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創刊号は2点になりますので、応援よろしくお願いいたします。
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NetGalley会員レビュー

百物語が令和になって最新版で登場。
語られる話は数ページ程度のショートショートだが、それでも思わず「怖いな」「不気味だな」と胸の内側に翳りが差すクオリティである。
本当に百話が収録されているわけだが、ただ話を並べているわけではなく、一話が終わるごとに、語り手が聞き手に対してちょこちょこ話しかけてもくる。だから否応なしに、読者は“参加者”として読み進めていなければならないのだ。
とはいえ語り手の口調はフランクであり、怖さを程よく希釈してくれる。だから怖い話が苦手でも、比較的手に取りやすい作品だろう。また、心霊系やヒトコワ系などホラーのジャンルが網羅されている。だから、ホラーの世界を知るために最適な一冊といえるのだ。
もちろん、ホラーに親しんだ読者も満足がいく内容である。
それというのも、十話ごとに、語り手が体験した怪異がドキュメンタリー形式で紹介されるのだ。これがなかなかに怖く、ついつい「先を読み進めるべきか」と足止めしたくなるほど。また、この『百モノ語』を開催している語り手と聞き手の詳細がなかなか明かされないために、「そもそも何があって『百モノ語』が行われているのか?」という疑問が、不信感となって辺りに漂っているのだ。
そして九十話からの十話は恐怖度がグンと増して、いよいよ読者は、恐怖の渦へと巻き込まれていくことになる。
聞いてしまったが最後。読んでしまったが最後。
ホラーが好きな人であればこそ、あのラストに戦慄するだろう。

口語形式で綴られる百物語!
何故百”モノ”なのか?は、読んでからのお楽しみ。一話一話ちゃんと怖いし、全部通してもちゃんと怖い!
百話語り終えたあと、なにが起こるのか・・・ぜひ自ら読んで確かめてほしい。

業界(?)で著名な「百物語」。巷に溢れ語り継がれる多々の「百物語」でまた一つの「百物語」をどうぞ。
短いものを含めて多々の怪異が綴られる。恐怖一辺倒だけではなく、不思議や不気味、少しの安堵、結末もそれぞれと多種多様に味わえます。それはあたかも自身を含んだの一片の社会という写真をパズルのように分割し、一話毎に黒塗りのピースに置き換えられていくかのよう。そしてそのピースは墨汁のような闇で、周囲のピースに滲みだしており、離れながらも近辺のピースが置き換えられれば滲みだしたものが重なりより闇が深くなるようで不安感が増していきます。しかも10話毎に写り込んでいたワタシ自身の輪郭のピースを置き換えていくような徹底ぶり。
ワタシ自身、故あって業界(書店業)から離れてしまいましたが、これは幸運なのでしょうか、不幸なのでしょうか? 今日はまだチャイムは鳴っていません。

百物語が淡々と進んでいきつつ、なにやら不穏な雰囲気を楽しむことができました。
ただ、肝心の百物語があまり怖くない、怖くないうえにトーンが同一のせいか、半分まで読み終わるまでマンネリしてしまい時間がかかりました。百物語のトーンをもう少し変えて緩急つけてもらえると違ってきたかなぁとやや残念でした。結末も割りと想像通りで、のんびり読みすすめる分には楽しめる一冊かと思います。

百物語に参加したことはないけれど、読み始めてすぐ、あたかも百物語の会に参加している気分になる。一話は短いけれど、いかにも目の前で誰かが話しているような語り口と、合間合間にこちらの様子を伺うように話しかけてくるので臨場感もたっぷり。でも、この違和感は何だろう…。
ラスト十話はグッと怖さが増してきて大トリの百話目で最大の恐怖が。そういえばタイトルは百物語ではなく百モノ語。あぁ、そういうことだったのか。読者巻き込み型のホラー。
最後まで聞いた私もきっと…。モウ、ドウニモナラナインダッテ…。

百モノ語とは、百物語のことである。江戸時代には盛んに行われたらしいが、百本のろうそくを立てて、参加者が怪談を一つ話すたびにろうそくを1本づつ消し、最後の百本目を消したとき怪異が起こると言い伝えられている。この作品はその百物語に倣い、百個の怪談を収めたものだ。この百話のほとんどは創作怪談だが1話だけ筆者の実体験が入っているという。それがどれなのか推理するのも面白いと思う。読んだのが真昼間ということもあり、それほど恐怖は感じなかったが、深夜一人で読んだらかなり怖いと思う。百物語に習っているのだから最後に何か起こるだろうと予想していたが、予想通り驚くべき展開を見せる。

圧倒的ボリューム。
タイトル『怪異―百モノ語―』の通り、様々なホラーが100話もあります。ひとつひとつは短いのですが、だからこそ、じっくり読んでジワッときて……また、じっくり読んでジワッとくる。人によって一番この話が怖かった! という違いがあるかも? と思うぐらいに、色んな雰囲気の「百モノ語」が読めます。
しかも面白いのが、ただ、つながりのない語りを延々に読むだけじゃないんです……! 読み進めるほどに、謎が深まり、気がつけば次の話が気になるという気持ちになりました。
あとがきまでゾクッとくる小説、ぜひ自分の目で確かめてみてください。

怖い話を百…所謂『百物語』。語り手は1人で聞いているのも1人。本当に百話書かれているのに驚く。10話毎に語り手の体験が語られ段々と異様さが増していく。一体この語り手に何が起きているのかとワクワク感が止まらない。ノンフィクションの一話も入っているとなってはゾクゾク感も味わえホラー好きには満足の一冊。怪異の怖さも勿論だが『ヒトコワ』も含まれている故に様々な怖さを体感出来る。これからの季節にピッタリの作品。

投稿サイト「カクヨム」の第9回カクヨムWeb小説コンテスト 特別賞を受賞した作品。
実話系の百物語かと思って読み始めたら、百話語り終えて完成する創作怪談でした。
初めは怪談好きの男性が話者となって進行してゆく語り口に馴染めず、怪談だけだったらいいのになと思っていました。
淡々としつつもどこかニヤニヤしながら語る様子が嫌な感じだなと。
百物語系はいろんな怪談師が出していますし、ただ怪談を並べるだけでは面白みがない。
怪談師が語るスタイルなのかと思いきや、そうではないことが途中からわかってきます。
百話語り終えた時には何かが起こる・・・という百物語のルールを巧みに利用した壮大な創作だと思います。
百話(物語の構成上は百一話? そのほとんどが完全創作だそうです)を語り終えた時・・・その百話を聴き終えた時、どうなるのでしょうか?
読後の想像も楽しめる一冊だと思います。

読み終わって怪異って何を目的としているのだろう。恨みを晴らす?驚かす?自己顕示欲?。とつらつらと考えながら百も読めばお腹いっぱい。満足満足でした。幕間の語り人がだんだん不穏になっていくのが一番怖かったかも。ラストは怪異は伝染する?みたいなことかな。巻き込まれた人かわいそすぎる。

短い怪談が100話収録された、実話怪談集「風」ホラー小説。
「風」というのは、しばらく読むとこれが普通の実話怪談集ではないのがわかってくるから。
これは珍しく「語り手」が存在するスタイルの怪談集で、話と話の間に毎度登場して、こっちに話しかけてくる誰かがいます。読者はこの人から何かの理由で百話の怪談を聞かされている最中、という設定のよう。
この語り手は口調がやたら馴れ馴れしいし、自分で喋って自分で笑うという鬱陶しい癖を持っているし、怪談の怖さを台無しにするような余計なこともたまに言うしで、読んでいてイライラさせられる人物です。
なんのためにこんな不快な語り手を配置してるのか。語り手をカットして100話収録の普通の怪談集として出せばいいのに…
…と思っていると、途中から百物語の中に「語り手」本人の経験を語る長い怪談が混ざりはじめ、それが進行していく中でこの作品に「語り手」が存在する理由、彼がこうして百の怪談を語っている理由が見えてくる趣向の作品となっています。
実話怪談集ではなく「実話怪談集風の長編ホラー」であることも途中でわかります。
というわけで語り手がいる理由には納得しましたが、その「理由」や全体の趣向がそれほど面白くなかったのは残念。
収録されている怪談自体は悪くないです。個性は薄いですが、「新耳袋」系列の平均レベルの実話怪談という感じです。
30話代までは微妙ですが40話前後から少しレベルが上がっていて、特に41話~50話あたりの収録作が良い。「埋めた犬」、「おしゃべりインコ」、「台風の海」が気に入りました。