本文へスキップ
遺失の結末と彷徨える幽霊(ゴースト)たち 表紙

遺失の結末と彷徨える幽霊(ゴースト)たち

~編集者宮川雅は妥協しない~

ログインするとリクエスト可能か確認できます。 ログインまたは今すぐ登録

MPエンタテイメント
出版社がKindle閲覧可に設定した作品は、KindleまたはKindleアプリで作品を読むことができます。

1
KindleまたはKindleアプリで作品を閲覧するには、あなたのAmazonアカウントにkindle@netgalley.comを認証させてください。Kindleでの閲覧方法については、こちらをご覧ください。
2
Amazonアカウントに登録されているKindleのメールアドレスを、こちらにご入力ください。
刊行日 2025/07/14 | 掲載終了日 2025/07/17

ハッシュタグ:#ゴースト #NetGalleyJP


内容紹介

宮川雅は崖っぷちの編集者。次にヒット作を出せなければクビも覚悟する彼女のもとに、ベストセラー作家・東雲飛翔の新作原稿が届く。嬉々として読むが、その原稿には解決編がなかった。宮川が担当するミステリ作家・平澤大吾とともに東雲飛翔の家を訪ねるが、東雲飛翔は密室での遺体となって発見されてしまい――。

ベストセラー作家の死の謎、遺稿の結末を巡り、現実と作品が入り交ざる作中作ミステリー!

宮川雅は崖っぷちの編集者。次にヒット作を出せなければクビも覚悟する彼女のもとに、ベストセラー作家・東雲飛翔の新作原稿が届く。嬉々として読むが、その原稿には解決編がなかった。宮川が担当するミステリ作家・平澤大吾とともに東雲飛翔の家を訪ねるが、東雲飛翔は密室での遺体となって発見されてしまい――。

ベストセラー作家の死の謎、遺稿の結末を巡り、現実と作品が入り交ざる作中作ミステリー!


出版社からの備考・コメント

【著者経歴】
水鏡月聖(みかづきひじり)
第27回スニーカー大賞銀賞を受賞し、『僕らは『読み』を間違える』(KADOKAWA)でデビュー。文学作品の解釈で描かれる青春群像劇が話題となり、『このライトノベルがすごい! 2024』(宝島社)にて新作5位に選出される。
著作に『白いドレスと紅い月がとけあう夜に』(KADOKAWA)がある。

【目次】
プロローグ
ゾンビ作家・ピーチメルバ・欠けた結末
隠し部屋・芋羊羹・シアン化カリウム
ネタ帳・シフォンケーキ・旧友
真相・プリン・アラモード・シュミレーション
ドライブ・月邑聖人・どら焼き 
告白・継承・ムートン・ロートシルト
エピローグ
あとがき

【著者経歴】
水鏡月聖(みかづきひじり)
第27回スニーカー大賞銀賞を受賞し、『僕らは『読み』を間違える』(KADOKAWA)でデビュー。文学作品の解釈で描かれる青春群像劇が話題となり、『このライトノベルがすごい! 2024』(宝島社)にて新作5位に選出される。
著作に『白いドレスと紅い月がとけあう夜に』(KADOKAWA)がある。

【目次】
プロローグ
ゾンビ作家・ピーチメルバ・...


おすすめコメント

「存在しない解決編」を理想の結末へと導くのは、理不尽な現実に立ち向かう勇気と、軽妙な推理、そして誰しもが最初に胸に刻んだ、情熱という名の伏線。

ミステリ作家にしかたどり着けない結末をご覧あれ。

――北山猛邦(『少年検閲官』(創元推理文庫)著者)

編集者は作家に「物語」を熱望し、作家は書くことでしかそれに応えることができない。その感情から生み出される小説とは、いったい誰のものなのでしょうか。

そこに語るべき物語があるなら、語らなければいけない。語らない作家はもはや幽霊でしかない。編集者の執心めいた愛こそが、ときにその幽霊を土からよみがえらせるのかもしれません。

小説とは、創作とはなんと罪深いのだろうと実感しました。

――木犀あこ(『奇奇奇譚編集部』シリーズ(角川ホラー文庫)著者)

「僕らは『読み』を間違える」(KADOKAWA)で数々の名作を読み解いた水鏡月聖が「作中作の謎を読み解くミステリ」を描く、まさに独擅場ではないでしょうか。

些細な違和感が積み上げられ、全てが明らかになっていく爽快感。

著者の考えを読み解き、けれども人の心は完全に理解できない現実も絡まりながら気持ちの良い読後感へ繋がっていく……。

このお話を読んでいると、私も『著者』が書きたかった物を悟る事ができたような気がしました。

これから本作を読む方には、途中で何を感じてもぜひ手を止めずに最後まで読み進めてほしいと思います。

――零雫(『不死探偵・冷堂紅葉』(GA文庫)著者)

宮川雅は崖っぷちの編集者。次にヒット作を出せなければクビも覚悟している彼女のもとに、ベストセラー作家・東雲飛翔の新作原稿が届く。

嬉々として読むが、その原稿には解決編がなかった。宮川が担当するミステリ作家・平澤大吾とともに東雲飛翔の家を訪ねるが、東雲飛翔は密室での遺体となって発見されてしまい――。

ベストセラー作家の死の謎、遺稿の結末を巡り、現実と作品が入り交ざる作中作ミステリー!

『僕らは『読み』を間違える』(KADOKAWA)の水鏡月聖、初の単行本作品!

「存在しない解決編」を理想の結末へと導くのは、理不尽な現実に立ち向かう勇気と、軽妙な推理、そして誰しもが最初に胸に刻んだ、情熱という名の伏線。

ミステリ作家にしかたどり着けない結末をご覧あれ。

――北山猛邦(『少年検閲官』(創元推理文庫)著者)

編集者は作家に「物語」を熱望し、作家は書くことでしかそれに応えることができない。その感情から生み出される小説とは、いったい誰のものなのでしょうか。

そ...


販促プラン

このたびは、当作品をお読みいただき、誠にありがとうございます。

当作品を読み終わりましたら、NetGalleyへぜひ、レビューをご投稿お願いします。

著者、担当編集者ともにお待ちしております。

なお、当作品の拡材や指定配本をご希望の書店さまは、大変恐れ入りますが【マイナビ出版 書店営業部】まで直接ご連絡ください。

このたびは、当作品をお読みいただき、誠にありがとうございます。

当作品を読み終わりましたら、NetGalleyへぜひ、レビューをご投稿お願いします。

著者、担当編集者ともにお待ちしております。

なお、当作品の拡材や指定配本をご希望の書店さまは、大変恐れ入りますが【マイナビ出版 書店営業部】まで直接ご連絡ください。


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784839988753
本体価格 ¥1,630 (JPY)
ページ数 280

閲覧オプション

NetGalley Reader (PDF)
NetGalley Shelf App (PDF)
ダウンロード (PDF)

NetGalley会員レビュー

「崖っぷちの編集者主人公。ベストセラー作家の死」という内容紹介にワクワクしました。

編集者主人公と行動を共にする担当作家・平澤さんのキャラが味わい深くて、面白い。

謎を単に解いてすっきりとはいかなくて、「これってどうなんだろう」という議論を呼びそうなお話。一筋縄ではいかない。そこがいい、と思います。好み!

主人公の友だち作家の沙紀さんも素敵なキャラで。
作中小説を推理にも活かしていて、「なるほどなあ」ってなりました。

一冊の作品って、編集者さんとかデザイナーさんとか色々な方のお仕事を経て完成していると思うので、作品作りのチーム感が個人的に大好き。

こういう本って、「これ読んでみて」って知り合いにすすめて「どう思った?」って感想を聞いてみたくなる。
きっと読んだ人はたくさん感想を思いついて、「自分はこう思う」みたいにもやもやを抱えて、同じ意見の人がいたら頷いて。
さらっと読んで終わりではなくて、正しいことってなんだろうとか、これはいいんだろうかとか、いっぱい考える。
そんな読書体験ができると思うから、この作品は特別価値があると思いました。

このレビューは参考になりましたか?

作中作『青山邸の殺人遊戯』。
 それを完結させるため、作家と編集者が魂をぶつけ合う。これが本作のメインである。
 要となるのは、ミステリ作家・平澤の放つ『人の考えていないところまで考えるのが作家の性』という言葉だ。
 これはまるで新雪に足跡を付けるような、想像力の羽を感じさせる響きだが、こと今作においては「故人に代わって物語を紡ぐ覚悟があるのか」と問うているに等しい。
 現実でも、某推理作家の未完を完結させた小説がある。そのことを思い出して、改めて作家の偉大さを知ったものだ。
 だから、難題に立ち向かうことにした作家たちの真摯さに胸を熱くさせたのだ。
 さて。「作中作を自分たちで完結させよう」と一念発起し、以降模索する様には、「本来どのような結末が用意されていたのか」を探るミステリとしての面白さはもちろんのこと、『作家』と『編集者』の職業にフォーカスを当てた“ときに罪深い”お仕事小説としての滋味もあった。

 そして、やがて作中作を完結までこぎつけたとき、矢庭に東雲の死の謎に視点が移り、物語はミステリの味付けを濃くしていくのだ。
 なぜ、東雲は命を落とさなければならなかったのか? それは自殺か他殺か?
 真実をめぐっては、紙面上では推し量ることのできない裏側にある“終わらせる”という行為が際立ち、ずしんと心にのしかかった。が、そのまま暗い道を歩かせるのではなく、最後には一定の形で明るさを取り戻す構成に胸がスッとした。
 作家のみならず、我々は世の中に何かを“残す”あるいは“刻む”ことを求めている。
 それがときに罪深く、ときに美しい営みを生むのだ。
 全体を通して読みやすい文章であり、『ライトミステリ』として誰にでも薦めやすい一冊だと思った。小説や創作が好きな読者もハマるだろう。

このレビューは参考になりましたか?

どこからが現実でどこまでが小説(未完)なのか…?
「なるほど、こういう展開ね。」をひとつひっくり返してくるタイプのミステリ。
少し理解しづらいところもあるけれど二度読みすれば問題なし!
ミステリ好きによるミステリ好きにオススメする1冊。

このレビューは参考になりましたか?

ヒット作に関わってこれなかった編集者・宮川は、引退状態にあった大人気ミステリー作家の新作の原稿を手に入れる。しかしその作品の結末は未だ・・・
作中作の謎解きと、全体の謎解きが重なり2重に楽しめる。また作中作の謎が一つ解けると、全体の謎の一部分が解け、またさらに作中作の謎が解けていくという構造的な楽しさも味わえる。そして根底には作品一つを生み出すための苦しさや難しさが仄めかされており、産み出す当事者、周囲の援助者までを巻き込んだ総力戦の模様が綴られているようだ。
ミステリーを産み出す裏話的なふんだんに散りばめられた、エンタメ作品。

このレビューは参考になりましたか?

人気ミステリ作家東雲の6年振りの新作『月城邸の殺人遊戯』は未完だった。それを名作として世に出そうとする編集者宮川。先が見えない展開に乗って突っ走っていく、作中作ミステリ!!

----------------------

読み始めた時、この『遺失の結末と彷徨える幽霊(ゴースト)たち』は『月城邸の殺人遊戯』というミステリを中に含んだ、単なる作中作、入れ子式のミステリだと思っていた。ところが、宮川と共に読み手も読んでいた『月城邸の殺人遊戯』が、未完というより投げ捨てという状態なのに驚いてしまった。そして、それを傑作にしようと宮川が奮戦する、予想不可能の展開が始まるのだとは。

東雲に固執を見せる新人ミステリ作家の平澤が関わってくる中、当の東雲が死んでいるのが発覚する。しかし、自ら作家になりたかった宮川は、彼の死を隠してこの『月城邸の殺人遊戯』を傑作として完成させ、大ヒット作を連発したミステリ作家東雲の6年ぶりの新作にしようなんて。

東雲の息子の東に『月城邸の殺人遊戯』を完成させるが凡作の域を出ない。だから、最後に生き残った3人のラストのやり取りを、宮川と平澤と東が即興でやっていく。

その過程で明らかになっていく、『月城邸の殺人遊戯』に秘められた目的地が明らかになっていくのに息をのんだ。ミステリ作家志望の5人が月城邸に招かれて1人ずつ殺されていく理由とは? 更にそれに近い催しが実際にあったらしい?

更に『遺失の結末と彷徨える幽霊(ゴースト)たち』は、どんどん予想外の方向に進んでいく。『月城邸の殺人遊戯』の5人のモデルとなった人物に東雲はいなかった。ならなぜこのミステリを書けるのか?なぜ未完成で宮川に渡したのか? そして何故東雲は死を選んだのか? 宮川達だけでなく、読み手も『月城邸の殺人遊戯』と『遺失の結末と彷徨える幽霊(ゴースト)たち』の関係がわからなくなってくる。第一、この『遺失の結末と彷徨える幽霊(ゴースト)たち』というタイトルは何を意味しているのだ?

ここまで読み手を振り回しておいて、解決編が始まる。それもまた、考えもしないことだった。『月城邸の殺人遊戯』というフィクションと『遺失の結末と彷徨える幽霊(ゴースト)たち』という(登場人物達にとっての)現実が融合していく。真実が明らかになっていく。このような、作中作ミステリでなければ辿り着けない着地点へと。

そして、何と意外なエンディング。人の死を扱ったミステリが、未来に向けて明るく踏み出す、清々しいエンディングを迎えるとは。そう、こうなるための作中作であり、予想外の展開であり、このタイトルだったのか。

このように、先が見えない展開に唖然としながらも、それが進んでいく様子に、そして何よりもラストを楽しませてもらった。

このレビューは参考になりましたか?

作中の作品の結末を創作するために奔走するだけではないのだろうと予測を持ちながら読んでいたけれど、自身の創作が商業出版されることへの夢と野望と執念とに満ちたドラマが繰り広げられ、後半はその先その先へと読み進みたい気持ちが止まらなかった。
完成された『月城邸の殺人遊戯』も読んでみたいと思った。実在しないのが残念……。

このレビューは参考になりましたか?

最初は作品内作品の話だけで完結するのかなと思ってたけど、実はその話には秘密があってと話が広がっていって面白かった。

編集者が参加してる人かなと思ったけど友達の方だったとは思わなかった。

結末そうなるか?って感じがしなくもないけど面白く読めた。

このレビューは参考になりましたか?

表紙とタイトルから想像できないほど本格ミステリ。文体は読みやすくぐいぐい惹きつけられる。誰にでも読んでほしい。プロットが素晴らしく、この本のコアであるプロットと文章化の分業を肯定的に描くだけの人だけあると思いました。二転三転させる展開、そもそも作中文との組み合わせ方も絶妙。これだけ練られていながら読みやすみ本はそうそうないと思います。久々に素晴らしさに唸らされました。

このレビューは参考になりましたか?