コリアンタウンでシメのライスにカルビを乗せた 全国コリアンタウン探訪
カベルナリア吉田
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刊行日 2025/05/29 | 掲載終了日 未設定
ハッシュタグ:#コリアンタウンでシメのライスにカルビを乗せた全国コリアンタウン探訪 #NetGalleyJP
内容紹介
本書を書いたきっかけは、執筆したあるネット記事の炎上。
あまり観光地化されていない東京のコリアンタウン・三河島の焼肉散歩の記事が炎上したのだ。
原因は、ちょうど慰安婦問題で日韓政府がもめていたときだったので「僕ら市民レベルまでもめる必要はない。三河島で焼肉を食べて、日韓友好の架け橋に」と締めくくったことだ。
コメント欄が「非国民が!」「お前はバカじゃないのか!」などと荒れた。
炎上は数日で収まったが、「日韓友好」にかみつく人が一定数いることに驚いたのだ。しかも匿名で。
僕は国の政策と個人の交流は別物だから、市民レベルまで争う必要はないと思う。
でもこのように噛みつく人たちがいる背景にはなにか「込み入った歴史の歪み」があるのだろう。
不勉強な僕はその背景をよく知らない。ものを書く仕事をしていながら、知らないのはよくない。そして三河島の肉は本当に美味しかった。
ほかのコリアンタウンの焼肉もやはり美味しいのだろうか。
ということで日本全国35か所のコリアンタウンを回って、焼肉を食べながら「コリアと日本」を学ぶたびに出かけた記録が本書だ。
学びが目的で、焼肉はオマケだったはずだが、果たしてそうなっているか自信がない。
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784909249661 |
本体価格 | ¥1,800 (JPY) |
ページ数 | 240 |
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NetGalley会員レビュー

子供の頃、うちの家族には「焼肉」を食べるという習慣がなかった。ハンバーグ、スターき、すき焼きはよく食べていた。
ある時、銀座のとあるビルの地下にしゃぶしゃぶの店ができた。有名な店のサブブランドで、同じゴマだれで食べられるというのがウリ。両親はその店が気に入り行きつけとなった。独特なゴマだれやさっぱりとしたポン酢で食べるしゃぶしゃぶは未知の美味であった。食事の最後にはきしめんか中華麺を選ぶと、湯掻いて鍋の出汁に塩胡椒したもので食べさせてくれる。このシメの麺がまた絶品だった。
その後、家でもしゃぶしゃぶを作って食べるようになった。ゴマだれは店には敵わないけれども、それでも家ならば腹一杯食べられる。
しかし焼肉は、家でも店でも全く食べたことがなかった。
高校に入って、なぜかバスケット部に入った。中学生活の後半は受験勉強ばかりしていたので、少し身体を鍛えなくてはと思ったこともあって、それならばちょっとやったことのあるバスケットと思ったのだ。
そのクラブの新入生歓迎会で行ったのが、御徒町のコリアンタウンにある焼肉屋だった。店内は煙が充満し、所々で油が落ちて炎が上がっている。なかなかに衝撃滝な光景だった。
そして初めて食べる焼肉の味にも衝撃を受けた。もちろん肉も美味いのだが、タレが強烈に美味かった。そのマリアージュが絶妙。
この御徒町コリアンタウンの初焼肉は、なかなか衝撃的だった。だが、どうにも場所が胡散臭い。とても家族で食事にという雰囲気ではなかった。
その後も家では焼肉を食べるという習慣はない。しかし大学になればサークルで焼肉に行くようになり、社会に出れば、収録や編集の後の焼肉は業界の日常だった。
東上野のコリアンタウンは、子供の頃に近寄ってはいけない場所だった。狭い地域だが、キムチの独特な匂いが漂い、なんかちょっとごちゃごちゃした感じの場所。表通りにはタカラホテルという小さなホテルがあって、いわゆる反社の人たちが溜まる場所ということでそんなこともあって近寄ってはいけないと言われていたのかもしれない。
しかし、新大久保にはそんな暗い雰囲気はない。カラッとコリアンタウンだ。前に新大久保をコリアンタウンにした人のことを調べたことがある。もちろんひとりの努力だけでコリアンタウンができたのではないが、あえてコリアンタウンを目指した人がいた。細かくは忘れてしまったが、確かスーパーの店主の人だったと思う。この人が意図的に韓国の食を集め、そしてドラマや音楽で街を盛り上げていった。日韓Wカップが大きな転機となり、新大久保は若者が愛するコリアンタウンになっていった。
この本では、具体的にお店のことを知れたのが良かった。一見の店に入るのはちょっと勇気がいるし、失敗も多い。食べログもあんまり信用できないし、まだGoogleの方が信用ができるが、それでも完璧ではないから。
残念ながら地方のコリアンタウンについてはあまり興味が持てなかった。自分が行くという目線で読めないからだろう。
三河島などはほとんど知らなかったので非常に参考になった。可能ならば、関東くらいでまとめてもらえるとよかったのかもと感じた。