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渇愛 表紙

渇愛

頂き女子りりちゃん

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刊行日 2025/07/10 | 掲載終了日 2025/07/10

ハッシュタグ:#渇愛頂き女子 #NetGalleyJP


内容紹介

男性たちから総額約1億5千万円を騙し取り、

その方法を"魔法のマニュアル"として販売し、逮捕された「頂き女子りりちゃん」。

だまし取った金をすべて歌舞伎町のホストにつぎ込んでいたこと、

「頂き女子りりちゃん」と名乗り、"配信"を行っていたことなど、

様々なエピソードや特異なキャラクターによって、

逮捕から裁判、そして実刑判決まで一挙手一投足が注目を浴びた。

その事件を、接見・裁判傍聴・関係者取材の果てに描き出す。

「りりちゃん」に引き込まれ、ゆさぶられながらも

熱意と情動で対峙し続けた全力ノンフィクション。


男性たちから総額約1億5千万円を騙し取り、

その方法を"魔法のマニュアル"として販売し、逮捕された「頂き女子りりちゃん」。

だまし取った金をすべて歌舞伎町のホストにつぎ込んでいたこと、

「頂き女子りりちゃん」と名乗り、"配信"を行っていたことなど、

様々なエピソードや特異なキャラクターによって、

逮捕から裁判、そして実刑判決まで一挙手一投足が注目を浴びた。

その事件を、接見・裁判傍聴・関係者取材の果てに描き出...


おすすめコメント


◎町田そのこさん

彼女が奪う側に戻らない道を考える。読んでいるときも、読み終えたいまも。

◎橘玲さん

すべてウソで塗り固められた詐欺師

家族や社会から傷つけられた犠牲者

彼女はいったい何者なのか?

◎麻布競馬場さん

ページをめくるたび、事件にまつわる単純な理解は崩れてゆき、複雑性の荒野に放り出されるような感覚に戦慄した。歌舞伎町の闇、現代の闇とかいう浅はかな言葉では済まされない。「りりちゃん」はまだ終わっていない。


【選考委員激賞!第31回小学館ノンフィクション大賞受賞作】

◎酒井順子さん

りりちゃんの孤独、そして騙された男性の孤独に迫るうちに、著者もりりちゃんに惹かれて行く様子がスリリング。都会の孤独や過剰な推し活、犯罪が持つ吸引力など、現代ならではの問題がテーマが浮かび上がって来る。

◎森健さん

今日的なテーマと高い熱量。とくに拘置所のある名古屋に部屋を借りてまで被告人への面会取材を重ねる熱量は異様。作品としての力がある。

◎河合香織さん

書き手の冷静な視点とパッションの両者がある。渡邊被告がなぜ”りりちゃん”になったかに迫るうちに著者自身もまた、”りりちゃん”という沼に陥り、客観的な視点を失っていく心の軌跡が描かれているのが興味深い。


【編集担当からのおすすめ情報】

大きな話題を集めた「頂き女子りりちゃん事件」に真っ向から挑む姿勢と、そこに映し出された現代社会の姿がいま読むべきノンフィクションとして高く評価された1冊です。

“りりちゃん”との面会や手紙のやりとりを重ね、裁判を傍聴するうちに、少しずつ心の距離が縮まり、記者でありながら共鳴し「彼女の罪がわからない」と逡巡しつつ家族や被害者、「りりヲタ」を名乗り、彼女をフォローしていた女性たち、支援を申し出た関係者などに取材を重ね、深く、事件の核に迫ろうとする著者の姿に心揺さぶられること間違いなし。

対象に飲み込まれながらも真っ向から対峙し続けた著者にしか書くことができない情動と熱気に満ちた全く新しいノンフィクションです。



◎町田そのこさん

彼女が奪う側に戻らない道を考える。読んでいるときも、読み終えたいまも。

◎橘玲さん

すべてウソで塗り固められた詐欺師

家族や社会から傷つけられた犠牲者

彼女はいったい何者なのか?

◎麻布競馬場さん

ページをめくるたび、事件にまつわる単純な理解は崩れてゆき、複雑性の荒野に放り出されるような感覚に戦慄した。歌舞伎町の闇、現代の闇とかいう浅はかな言葉では済まされない。「りりち...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784093898119
本体価格 ¥1,700 (JPY)
ページ数 256

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NetGalley会員レビュー

頂き女子りりちゃんについての本、という引力があって、事件や彼女に関心がある人たちに売れそうだな、と思いました。
人の精神って複雑だなと思います。
文中に「ちいかわ」が出てきたんですけど「小さくて可愛くて可哀想」ってみんな好感度をプラスにしたり味方したくなる強い力を持ってると思うんです。
「人からこうやったら好かれるだろう」がわかっていて、自然+計算で出来る。天然と計算の区別が付かないくらい自然に。他人にそれを教えることもできる。生きるための本能レベルというか、獲物を狩りするみたいな。
りりちゃんサイドばかりが扱われる。被害者ではなく加害者が掘り下げられ、可哀想と思われていく。加害者を支援する人がたくさんいる。加害者は応援ファンレターをもらい、「大丈夫ですか」と心配されて、「私はつらい、こんな人にこんなことがされて悲しい」と吐き出す。「ひどいね、かわいそう」と言われる。それは加害者視点であって、「こんな人がこんなことをした」は歪んだ伝わり方になっている。
その成り行き、本人含めた関係者の考え方がわかる。なんか自然とそうなっていくんだ、と思う。
人間って、社会って、不思議だな、怖いな……と思いました。

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何故男達は騙されてしまうのだろうと不思議に思っていたが、マニュアルに書かれている通り、毎日ラインを送られてくる、家庭環境が複雑で頼りにされている、好きだと言われるなど積極的にこちらに近づいて来ることで勘違いする男が出て来てもおかしくないと思った。
その勘違いした男のその後の生活が困窮してしまったというのも、やりきれない気持ちになった。
更に、一番の問題は、彼女自身が未だに何故刑務所に入れられたのかを理解していない、自分は複数の男を騙して、1億5000万円余を巻き上げる詐欺を働いたことで懲役8年6か月、罰金800万円の実刑判決が確定ことにも納得していないし、相手の男達も良い思いをしたのに何故罪になるのかと未だに思っていることに愕然とした。
本人との刑務所での面会のみならず、彼女の母親、被害男性とも直接会って心情を聞き出しているので多面的な分析が出来ている良書である。

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この本を読んで気になったのは、りりちゃんの不安定さです。この本の著者の宇都宮さんと、りりちゃんの会話の中で、わかり合える部分が多いのかなと思っていると、突然どうしようもなく「わからない」と言い出すのです。

 裁判の後、りりちゃんは加害者として反省するというよりも、自分は被害者だという発言をしています。子ども時代に父親から虐待され、それを助けてくれなかった母親が嫌いだと言い、裁判の時に母親に証言してもらえなかったことが悲しいというりりちゃん。けれど母親の方は、自分がしてきたことのどこが悪いのかわかっていないような態度です。

 りりちゃんは寂しかったのかな? その心の隙間を埋めてくれたのがホストだったのかな? と同情する部分もあるけれど、このままでは刑期を終えてからの彼女の未来は暗いな。

 彼女には、できることがもっとあるはずなのに、このままではどうにもなりません。りりちゃんが求めている愛を与えてくれるのは誰なのでしょうか?

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頂き女子りりちゃん、というワードがキャッチーでなんとなく覚えてはいたけども詳細を知らなかったので、こちらを読んで初めて事件の内容を知れました。
作中にもありましたが、女性と男性でこの事件の感じ方には違いがあると思います。この「りりちゃん」はきっと他にもたくさんいるんだろうな、同じように歌舞伎町で危うい立場にいる女の子はいるんだろうな、と切実に感じました。この歌舞伎町の仕組み自体変えていかないといけない、大人には何ができるだろうかと、いろいろ考えさせられます。たくさんの人に読まれてほしいです。

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事実は小説よりも奇なりとはこのことか。普段は物語を読むことが多いため、思った方向へ行かないノンフィクションならではのオチが新鮮だった。
フィクション、ノンフィクション問わず夜の世界をテーマにしたものに元々興味があり、どの視点も読み応えがあった。りりちゃんは担当ホストに対して恋愛感情や結婚願望はなく、ホストというホモソーシャルな世界へ憧れがあった。共犯ホストはホストとしては質素な生活をしており、贅沢品はふるさと納税を活用していたという二つの点が特に印象に残った。

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世間を賑わせた「頂き女子りりちゃん」の詐欺事件。この事件が示したことは・・。
被告人と接見することで事件の背景を浮かび上がらせ探る様子が綴られる。自身の属性が被害者側(男性、中年)に近いからではあるが、正直空疎な印象がぬぐえなく、寒々しい気持ちになってしまう。生育環境の中に情状酌量の余地を見出だすかのような中で晒される発言は、計算と無垢がないまぜとなっているかのようだ。
個の意志を尊重するあまり、見たいものだけ見、得たいものだけを得る社会に警鐘をならすかのようなルポルタージュ

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