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きいろいバス 表紙

きいろいバス

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刊行日 2025/06/17 | 掲載終了日 未設定

ハッシュタグ:#きいろいバス #NetGalleyJP


内容紹介


アメリカで「きいろいバス」といえば、スクールバスのこと。

朝は家から学校へ、下校時には学校から家へと、子どもたちを乗せて走ります。バスの中は、子どもたちの笑いあう声が響き、バスは喜びで満たされていました。

でもある日、いつもと違う運転手がやってきて、バスは知らない場所に連れていかれます。乗ってきたのは高齢者の方々。第二の仕事は、高齢者の送迎でした。バスは長い間の使用でだいぶくたびれてきましたが、また喜びで満たされます。

そして、月日は流れ……街の様子も変わってきました。

ある日いつもの運転手と違う、見知らぬ人がやってきて、バスを街はずれまで連れていきます。そこはだれもこない場所。古くなったバスは、ひとりぼっちでおきざりにされたのです。

バスはからっぽ。さみしい日々を送ります。いつまでもそんな日が続くかと思いきや、予想外のことが起こります。

街が寒さにふるえあがった冬の夜、家のない人たちが屋根を求めてやってきたのです。動けないバスは、もうだれもどこかへ運ぶことはできません。でも、家のない人を助けることはできるのです。バスは、喜びでいっぱいになりました。

また時は流れ、きいろいバスは、今度は郊外へと連れていかれます。

そこはだれもこない場所。だけど、今度は……と、バスの旅は続きその場面場面で、バスは喜びを感じることができたのです。

最後まで、どんなことが起こるかわからないし、そこにはいろいろな喜びの可能性がある。

そのようなことを深く感じさせてくれるお話です。



アメリカで「きいろいバス」といえば、スクールバスのこと。

朝は家から学校へ、下校時には学校から家へと、子どもたちを乗せて走ります。バスの中は、子どもたちの笑いあう声が響き、バスは喜びで満たされていました。

でもある日、いつもと違う運転手がやってきて、バスは知らない場所に連れていかれます。乗ってきたのは高齢者の方々。第二の仕事は、高齢者の送迎でした。バスは長い間の使用でだいぶくたびれてきましたが、ま...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784751532577
本体価格 ¥1,800 (JPY)
ページ数 48

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NetGalley会員レビュー

きいろいバスはバスとしてのお仕事を終えた後、動かなくなってしまった後、どこかに運ばれてしまった後、人や動物たちが集まってきます。何かの役目を終えた後にも役に立つことができるけれど、少しの寂しさも感じるおはなしでした。

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きいろいバスは、喜びを感じている。自分の存在が、他者を包み込むことに。
だから、このバスに触れると途端に色を持つ。それが人であっても動物であっても。

この絵本において、色の持つ役割は、きいろいバスの気もち「喜び」の伝播だ。

どこかからどこかへ「運ぶ」喜び。
そこに「ある」ことで幸せを「分かち合える」喜び。
環境が変わっても、自分を「拠り所にされる」喜び。

私ならどうだろう。前は良かったのに・・・昔はこんなことができてたのに・・・。
そんな風に過去を向いてどんどん喜びから遠ざかってはいないか?

この絵本を読み、きいろいバスの気もちに気づくとともに、自分のネガティブさとありたい姿についても
考えさせられた。とてもよかった。

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一本の短編映画を見たような、じんわり心に沁みる絵本です。
アメリカで「黄色いバス」といえばスクールバスのこと。
町の片隅にいるこのバスは、いったいどんな日々を過ごしていたのか。
どんな時も幸せであったのならいいな。

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私はバスと一緒だなって大人になっても思える、その未来への想像力がこの本にあります。
みんなのために必死で働いて役に立って、いる壮年期から、
役目を終えて定年になって寂しいながらも、みんなの心にはまだ私がいる。
忘れ去られていても、誰かとその都度楽しく過ごせる、いつまでもね、っていう未来。

もし子供たちが将来に不安があっても、確かに大人や老人になれば不安も出てくる。
だけれど、昔を振り返って、いまもそこで新しい今の楽しさを見つけられるし、
心配することはないよって寄り添ってあげられる本だなって思います。

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モノクロの風景の中に目を引く黄色いバス。俯瞰の構図が多く、バスを丸ごと包み込んで見守るかのような気持ちにさせられます。
その時その時のバスの働きぶりと、時間の経過とともに変化していく立場と外見。それはまるで、人間の人生とも重なるように見えます。街外れに打ち捨てられても、そこで求められる場所になりうるという希望。思い出が降り積もり、なすすべもなく世界に流されようとも、バスは決して自分を卑下したりはしなかったでしょう。最後に水面下に見える黄色い車体が光っているようでした。
作者の制作の方法や賭けた情熱にも感ずるところがありました。

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主人公のきいろいバスは、アメリカでよく見かけるスクールバスです。子どもたちを学校まで乗せていってくれます。

 乗せる人が変わったり、どこかへ置いて行かれてしまったり、きいろいバスはどうなっちゃうの?

 ダムの水の下になったときはどうしようかと思ったけれど、でも大丈夫、魚たちがやってきて、バスの中や周りを泳いでいます。きいろいバスはひとりぼっちではなくなりました。

 きいろいバスはいろんなところで、いろんな人や動物たちの役に立って、幸せなんだろうなぁ。人生万事塞翁が馬という言葉を思い出しました。

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線の物語である
著者は本作を仕上げるにあたり
何度も足を運び スケッチを重ね 立体模型を作成した
長い時をかけて見続けた、と文末の書簡にある 
その結実をいま手にする

カンカン照りの日も 雨の日も 雪の日も 
いなか道も 農場道も 海の街も
笑顔を乗せ あったかい気持ちを運んでいた きいろいバス
卒業や死別(わかれ)が終りではないことを きいろいバスは知っている
運ぶために 連ねた線は 1本もひとすじも残さず跡を刻んだ

絵本をこどものためにと囲ってはいけない
たいせつなばしょへ 旅を続けるすべての人のてに届きますように
こころが澄みました ありがとう

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バートンのちいさいおうちを読んだときと同じような、変わらない暖かい場所があるお話だと感じました。
スクールバスって子供たちを乗せている絵しか知らなかったですが、さまざまに再利用されているのですね。
最後の水の中からうっすら見える黄色がとても心に響きました。
読み聞かせたい本です。

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薄墨色の世界の中に浮かび上がるきいろいスクールバス。

いつも誰かに喜びを与え、
誰かを笑顔にし、誰かを幸せにしてきたバス。
誰かのために頑張ってきたきいろいバスが、
年を取るにつれ、喜びを与えてもらうことを知る。

与える喜びもあれば、与えてもらう喜びもある。
自分が気づいていないだけなんだ。
そんなことを教えてもらった1冊。

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子ども達を乗せて学校へと向かう新しい黄色いバス。古びてきたのでお年寄りを乗せる黄色いバス。動かなくなった黄色バスは……
どんな時も寄り添う相手がいて、喜びを分かち合える。一言も発しない黄色バスからのメッセージ。

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モノクロームの落ち着いた絵に、黄色いバスの姿が生き生きと浮き上がっている。

黄色バスがピカピカだったころは、未来に向かう子ども達を乗せていた。だから、子ども達は乗った途端に鮮やかな色を纏っていた。きっと、そのはしゃぎ声で黄色バスも張り切っていただろう。

古びた黄色いバスは、お年寄りを乗せる。汚れた黄色いバスを、お年寄り達は絵で幸せにしてくれた。黄色いバスはその感謝の気持ちを嬉しく受け取っただろう。

動かなくなり、とうとう打ち捨てられた黄色いバス。でも、それに毎晩乗り込んでくれる人達がいた。黄色いバスはその暖かさを大切にしただろう。

そんな人々ももういない。でも、やってきたヤギ達の憩いの場となり、寂しく思うことはなかったろう。

でも、とうとう黄色いバスは水の中。その長い長い旅は終わりを告げた。黄色いバスもとうとうひとりぼっちだと思ったろう。

でも、ひとりぼっちにはならなかった。
そう、黄色いバスはいつでも人気者。

先のことはわからない。でも、諦めちゃいけない。誰かが寄り添ってくれる。思わぬ喜びを与えてくれる。だから、それを受け入れて共に喜びを分かち合おう。だから、大丈夫。大丈夫。

ネガティヴに陥りやすい私に、この黄色いバスは一言も発する事なく、大切なことを伝え示してくれていた。

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哀愁漂う絵本。便利になるほど忘れてしまうことが描かれている。子どもたちを運んでいたきいろいバスは、未来の希望を乗せていた。時には、高齢の方を大切な場所へ運んでいたきいろいバスは、安心を届けていた。この街を行き交う機会が徐々に減っていくと、皆の記憶から薄れていく。私たちは孤独を嫌い、寂しさを避けて楽しさを探しているけれど、それは誰でもそうなのではないだろうか。夕暮れを過ぎて、色の消えてしまった宵の灯からこぼれた雫、その温もりが支えてくれるときもある。自ら動けなくなっても寄り添いがあれば、心は微かに保たれる。

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