九軒探偵事務所の謎解き蒐集録
織都
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刊行日 2026/03/16 | 掲載終了日 2026/03/18
文芸小説 | ミステリー/サスペンス | ロマンス
ハッシュタグ:#九軒探偵事務所の謎解き蒐集録 #NetGalleyJP
内容紹介
厄介なパワーストーンと持ち主のマッチング。石と人の思いに触れるやさしい連作ミステリー。
彫刻家、天音弦一郎の作品には特別な石が使われていた。
持ち主の思いに応え、叶えようとする不思議な石。
それは時に人を害することもあり、それぞれ適切な持ち主を見つける必要があった。
それを知らない孫の梨子は、祖父の一周忌で遺書を見つける。
すべての作品は陰陽師兼探偵、九軒遥真に譲渡するというもの。
けれど――
「作品は全部他人に譲っただと?」
「申し訳ございません」
「弦一郎さんの高価な作品は全部僕のものだ! 丸っと僕が独り占めする予定だったんだ!」
不幸続きのOLとがめつい陰陽師探偵のどたばた回収劇、開幕!
出版情報
| 発行形態 | ソフトカバー |
| ISBN | 9784839988500 |
| 本体価格 | ¥1,630 (JPY) |
| ページ数 | 280 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
レビュアー 946550
不思議な力が宿った「モノ」たちを回収していく連作ミステリーですが、単なる謎解きにとどまらず、持ち主とモノとの間に通う温かい心の交流に胸を打たれました。
主人公と相棒の、ちょっと凸凹した掛け合いもコミカルで楽しく、シリアスになりすぎないバランスが絶妙でした。
過去の傷や誤解を優しく解きほぐしていくストーリーは、読んだ後にとても前向きな気持ちにさせてくれます。日常に疲れた時に読みたくなる、癒やしとワクワクが詰まった素敵な一冊でした。
レビュアー 1582019
パワーストーンってわくわくしますよね。
色とりどりの綺麗な石を想像できて、素敵な世界観だなーって心地よくなりました。
亡くなったおじいちゃん(彫刻家、天音弦一郎)が本人は逝去しているから出てこないんだけど、人柄がすごく好き。
謎に「これはなにかなー」と考えながら読んで「おお、なるほど!」ってすっきりしたり、陰陽師探偵の九軒遥真との日常に癒されたり。
式神も出てきて、可愛いのでそういうのが好きな人にめちゃめちゃおすすめしたい!
王道感のあるきゅんもあり、にっこにこで読んでました。読みやすいですし、安心して楽しく浸れる作品世界です。
レビュアー 513020
遺書により彫刻家であった祖父の作品を再回収することになった梨子。遺書に記された寄贈先は探偵事務所??
どちらかというと畏怖の感情をも抱かせる陰陽道で、一度は誰もが夢見たかもしれないあれに命がふきこまれる動き出す現象はファンタジックで絶妙な塩梅だ。また顕現する性格も可愛さ寄りな上、直球ポジティブ娘に、お金にがめついシニカル術師とキャラが際立ち微笑ましく見えてしまう。
陰陽道に意外な一面を見せる、コミカル収集譚。
教育関係者 645139
《守りたい。それでもうまく守れない。
だからこそ繋がりが必要になる》
梨子の祖父である木彫りの彫刻家・弦一郎が残したのは、瞳にパワーストーンを埋め込まれた動物の木彫り像。
狼の枝狼
猫の琥蝶
羊の瑠未
龍の隕龍 など。
それらは瞳のパワーストーンに対応する力を持ち、人の姿となって持ち主を守っていく。
なんと格好いい設定。
だが、ここからが問題だった。
これらが最後まで弦一郎の元に残っていた理由――
それは彼らが「問題児」だったから。
性格や能力制御に難があり、下手をすれば里親に不幸を及ぼしかねない存在だったのだ。
弦一郎の没後一年。
孫の梨子と探偵の遥真が、そんな「問題児」の回収に動き出す。
……とはいえ、この二人もなかなか癖が強い。
妙齢の女性なのに「ガハハ」と豪快に笑い、性格まで祖父に似ている梨子。
そして金の亡者で社会不適合気味の遥真。
回収する側も、回収される側も問題児。
頭を抱えながら読み進めることになった。
だが、読み進めるうちに見えてくるものがあった。
この彫刻たちもまたは、本心では「持ち主を助けたい」と強く願っている。
しかし、それを作った弦一郎の努力をもってしても、その空回りを止めることができなかった。
だからこそ「問題児」とされていたのだ。
そして梨子は気づく。
祖父のような能力はない。
だが努力すれば道が開けるのだと。
人と彫刻の間に入り、互いを少しずつ変えていく。
関わることで、人も、彫刻も、良い方向へ結びついていく。
梨子は、触媒だったのか。
梨子によって、自己実現していく彫刻たちの姿が眩しい。
そしてもうひとつ驚いたのは、遥真だった。
十五年ぶりに再会した彫刻たちが、彼にあまりにも親しげに話しかけていく。
その様子から、梨子に隠してきた遥真の本当の姿が見えてくきた。
そして、彼が「金の亡者」である理由にも、その納得する。
最初は、こんなちぐはぐなコンビでは回収や里親探しなど無理だろうと思っていた。
ドタバタのコメディタッチなライトホラー。
そう思って読み始めた。
だが読み終えてみると、この物語が語っていたのは繋がりのもつ力だった。
人は一人では、自己受容にも、自己肯定にも、
そして自己実現にも辿り着けない。
そのことを、あえてライトな語り口で優しく示してくれる物語だった。
まだ未回収の彫刻は残っている。
ぜひ続編を読みたい。
図書館関係者 1038994
コミカルミステリー
主人公2人の掛け合いもテンポよく、読みやすい。
石たちの性格も個性が強く、楽しい。
おじいちゃんの人柄がおおらかで、人望がある。
謎解きなのに、温かい気持ちになる素敵な作品。
石好きにも刺さりそうなので続編も読みたい。
映像化にすると良さそう。見てみたい。