ゴーストライン
海に刻まれた道
カチャ・ベーレン
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刊行日 2026/04/08 | 掲載終了日 未設定
ハッシュタグ:#ゴーストライン #NetGalleyJP
内容紹介
エアリー島に住む少女ティルダは、大好きな兄が島を出ていったのは、自分のせいだと思って傷ついている。本土から一人の少年がやってきたとき、この子には島を愛してもらおうと一生懸命に魅力をアピールするが、空振りばかり。とうとう、行ってはいけないと言われている「幽霊島」に連れていく約束をしてしまう。二人の冒険の行方は?! ……美しい自然を舞台に描かれる、勇気と友情と家族の絆の物語。タイトルの「ゴーストライン」とは、幾千もの船人たちが通ってきた、見えないけれど、確かに安全な場所へと導いてくれる海の道のこと。2025年インディー・ブック・アワード(児童書部門)受賞作!
おすすめコメント
2025年インディー・ブック・アワード(児童書部門)受賞作品【独立系出版社や個人が出版した(セルフパブリッシュ)優れた書籍を称える非営利の国際的な賞】
著者のカチャ・ベーレンは、イギリスの児童文学作家 『ぼくたちは宇宙のなかで』(ブラウンフォード・ボウズ賞候補)、『わたしの名前はオクトーバー』でカーネギー賞受賞
2025年インディー・ブック・アワード(児童書部門)受賞作品【独立系出版社や個人が出版した(セルフパブリッシュ)優れた書籍を称える非営利の国際的な賞】
著者のカチャ・ベーレンは、イギリスの児童文学作家 『ぼくたちは宇宙のなかで』(ブラウンフォード・ボウズ賞候補)、『わたしの名前はオクトーバー』でカーネギー賞受賞
出版情報
| 発行形態 | ソフトカバー |
| ISBN | 9784566024908 |
| 本体価格 | ¥0 (JPY) |
| ページ数 | 284 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
レビュアー 946550
荒々しくも美しい自然の中で、傷ついた二つの魂が少しずつ癒やされ、再生していく過程に胸を打たれました。
最初は反発しあっていた二人が、大人には内緒の「秘密の場所」を共有することで共犯関係になり、やがて唯一無二の相棒になっていく様子は、児童文学の王道的なワクワク感に満ちています。
家族との絆や、目には見えないけれど確かにそこにある「つながり」を信じることの大切さが描かれていたのだと思います。
読み終えた後、自分の大切な人たちのことがふと恋しくなるような、温かい余韻が残る物語でした。
出版事業関係者 1143229
自然豊かな島に住むティルダと、本土の都会からやってきた少年が少しずつ距離を縮めながら友情を深めていくようすが目に浮かぶようでした。
渡るのを禁じられている小島での冒険に、わくわくしつつ危険な目に合うのではと心配しながら読みました。細かい章立ては、対象年齢のお子さんが無理なく読めるような配慮に感じ、細切れ時間で読み進めるのに助かりました。
レビュアー 1666318
気持ちのいい作品に出会えました。
自然豊かなエアリー島の魅力が伝わり、そこに住む島民の姿が生き生きと浮かび上がってきました。島での生活を満喫しているティルダの前に、ある日本土からアルビーという少年がやってきます。なかなか島に馴染もうとしないアルビーと、アルビーに島を好きになってもらおうとするティルダ。ふたりの間に生まれる友情に、胸が熱くなりました。
パフィンがいい味を出しています。
図書館関係者 1038994
ケルト結びがキーワードになり、この登場人物たちにピッタリな意味を成すものでした。巻末の図もイメージしやすくて助かりました。
前半は島の魅力が随所にちりばめられ、比喩表現も素晴らしく、行ってみたくなりました。
中盤からは相反する仲間とだんだん仲を深めていく友情物語。
お互い傷を持ちながら前に進んでいく希望の物語。
教育関係者 645139
《海に刻まれた道をたどって、少女は大人への一歩を踏み出す》
読んでいるだけで、美しさに包まれる物語だった。
天国のようなエアリー島。空気のようにやわらかく、91人が仲睦まじく暮らす小さな島。
不思議なパフィンが飛び交う観光の季節と、住人たちがゆったりと島を味わう季節が、静かに入れ替わっていく。
軽やかな訳文も印象的だった。
セリフは「 」で区切られず、文章の中に自然に溶け込んでいる。
そのため、会話も地の文もひとつづきの流れのように感じられ、この物語そのものが、潮の満ち引きのように静かに胸へ入り込んでくる。
そんな美しい情景を追いながら、私はティルダの心をたどっていった。
“わたし”ティルダは、島から旅立っていった兄ローワンの影を、ずっと心のどこかで追い続けている。
その繊細な思いが、読んでいて痛いほど伝わってきた。
そんなティルダは、この島に移ってきたものの、なかなか馴染めずにいるアルビーの世話を頼まれる。
この島の素晴らしさを疑わないティルダは、妖精のプール、海食洞、アザラシたち――島の美しさをアルビーに見せて回る。
けれど、アルビーの心は動かない。
小さな島にある風景そのものを愛しているティルダと、変化や広がりを求めているアルビー。
さらに、本土で多くの人に囲まれて育ったアルビーと、同級生がたった7人しかいない島で密なつながりを大切にしてきたティルダ。
このすれ違いが切なくて、読んでいて何度も胸が締めつけられた。
だからこそ、ティルダの発想に思わず拍手を送りたくなった。
アルビーを“名前のない島”――幽霊が出ると言われる島へ連れていこうとする、そのアイデアに。
それをきっかけに、2人は少しずつ一緒に行動するようになる。
島でテントの秘密家を作り、本を読み、散歩をする。
生まれた時から知っている島の人たちとは違う、これまで知らなかった結びつきが、そこに生まれていく。
その時間は、きっとティルダにとって特別だったのだと思う。
だからこそ、アルビーのことを気にかけるほど、ローワンにもこのことを話したくなったのだろう。
けれど、嵐の夜、アルビーは突然姿を消してしまう。
ローワンの時の記憶がよみがえり、取り乱すティルダ。
再び味わうかもしれない喪失の気配に、読んでいて胸が痛んだ。
それでも今回は、ティルダはもうただ立ち尽くすだけの小さな子どもではない。
荒れる海の中、決死の思いで“名前のない島”へ向かっていく。
その時に感じられる「ゴーストライン」。
千年ものあいだ船が通ってきた、海に刻まれた見えない道。
水の上にかすかに浮かび上がる、人の営みの軌跡。
この場面は本当に美しく、同時に、ティルダ自身がその道をたどるにふさわしい存在へと変わっていく瞬間にも思えた。
そして“名前のない島”で、ティルダはアルビーの本当の気持ちに触れる。
その優しさに。
パフィンをはじめ、この島のさまざまな存在へ向けられた、まっすぐな思いに。
ローワンはこの島を出て、多くの人とつながることを選んだ。
アルビーはこの島に来て、人と深く結びつくことの意味を知った。
場所は違っても、2人とも誰かとつながりたいという願いを抱いていたのかもしれない。
それがとても胸に響き、この言葉が強く心に残った。
「生きるのって、ケルト結びみたいだ」
ケルト結びには始まりも終わりもない。
だからこそ、すべてがどこかでつながり、ひとつの模様を形づくっている。
この物語もまた、人と人、過去と現在、島に残る者と旅立つ者、そのすべてが静かにつながっていく物語だったのだと思う。
ティルダはここから、どんなふうに大人になっていくのだろう。
その未来を、ローワンやアルビーとともに、そっと見守っていきたくなった。
図書館関係者 719465
とても良かった!
自分の暮らす島が大好きな少女・ティルダと、本土からの不本意な引っ越しで不満を抱える少年・アルビー。
大人たちに頼まれて島の美しさや楽しさをアルビーに紹介しようと奮闘するティルダには、実は誰にも話せずにいる心の傷がある。
子どもだから自分ではどうしようもないことがあり、なのに、傷ついたり悲しかったりするのは大人と同じように大きく重い。
もしかしたら、人生経験が少ない分、大人よりも苦しむのかも知れません。
ふたりそれぞれの苦しさや心の痛みが、島での生活や命がけの冒険によって新たな生きる力に変化していく過程が力強く描かれています。