冥土ごはん

洋食店 幽明軒

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刊行日 2018/11/06 | 掲載終了日 2018/12/05

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内容紹介

東京の下町、人形町にある「洋食店 幽明軒」は知る人ぞ知る名店だが、閉店後に訪れるのは死者。オムライス、ナポリタン……美味しい一皿で現世に残された思いを晴らす洋食店での人間模様を描く、食×異界ミステリー。匂いに誘われて入った「洋食店 幽明軒」で、無職の和泉沢悠人はアルバイトを始めることになった。厨房で働くのはシェフの九原脩平と妻・香子、フロアは娘の果菜子が担当している。悠人は果菜子に教わりながらバイト初日の仕事をスタートさせた。無事に営業を終えた午後8時、急に店内の温度が下がり、ドアからゆらりと現れたのは幽霊? 幽明軒は、現世に思いを残した死者が訪れる洋食店だった。

死者たちは、好きな洋食を一品オーダーし、それを食べることで過去のわだかまりを解消することができるという。悠人が初めて接客したのは、大正時代に交通事故で亡くなった珠代だった。オーダーはライスオムレツ。結婚を誓い合った恋人と食べる予定のまま、些細なすれ違いから食べることができずに死んだ。シェフの脩平は珠代の話を聞きながら、恋人の本当の気持ちを導き出す(第1話「別れのライスオムレツ」)。

「ナポリタンに込めた息子の気持ちとは」「私は誰に殺されたのか」死者たちが遺した思いに寄り添う“幽冥と顕世のはざまの”洋食店での人間模様を描く、全5話収録の食×異界ミステリー!

小学館文庫11月6日発売です。本稿は未校正の最終校了前の原稿です。あらかじめご諒解ください。

東京の下町、人形町にある「洋食店 幽明軒」は知る人ぞ知る名店だが、閉店後に訪れるのは死者。オムライス、ナポリタン……美味しい一皿で現世に残された思いを晴らす洋食店での人間模様を描く、食×異界ミステリー。匂いに誘われて入った「洋食店 幽明軒」で、無職の和泉沢悠人はアルバイトを始めることになった。厨房で働くのはシェフの九原脩平と妻・香子、フロアは娘の果菜子が担当している。悠人は果菜子に教わりながらバ...


出版情報

発行形態 文庫・新書
ISBN 9784094065817
本体価格 ¥580 (JPY)

NetGalley会員レビュー

おいしい食べ物小説とホラーの融合!?
想像しただけでお腹がすく美味しそうな料理とちょっと怖い幽霊....まさに異色(異界!?)の組み合わせ!

美味しい匂いに誘われて偶然入った洋食店。そこでバイトをすることになった悠人だが、実はそこは、この世に思いを残した死者が訪れる洋食店『幽明軒』だった...。しかし、この店で悠人が働くことになったのは本当に偶然だったのか...!?

幽霊たちのオーダーするメニューは、その料理を食べている幽霊の表情や料理の湯気が目に浮かぶほどに本当に美味しそう! もし私が幽霊だったら何をリクエストしようかな?なんて想像してしまうほど。そして料理にまつわる思い出と隠された本当の意味を推察し、死者の思いを晴らしていく清々しさと感動はくせになりそう!『幽霊』とはいえおどろおどろしい怖さは無いのでホラーが苦手な方も大丈夫。ぜひともシリーズ化してほしいです!!

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不思議な洋食屋で起こる出来事をミステリー仕立てにした連作集。
失意にあった青年が不思議な洋食屋に導かれ、そこでアルバイトをしながら
雰囲気のある家族の店員、客(死者)とふれあい再生していく・・・。
死者とはいいながらも、悲壮感は少なく(亡くなっていることは悲劇だが)
気負わずストーリーが展開されていく。
提供される料理もすばらしく、昔なじみの定食屋(なくなってしまった店も多いが)に
行きたくなります。
少しせつなく、少し懐かしく、明日からまた前を向いていこうと思わされました。

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奥まった見つけにくい場所にある、あたたかな家族経営の洋食屋さん「洋食店 幽明軒」。
そんあ洋食屋さんに行きついた無職の悠人はそこでアルバイトを始める。
すると不思議なことに、そのお店には時々「幽霊」が食べにくる。その幽霊のわだかまりを幽明軒シェフや、その奥さんの香子さんなどと洋食を食べながら解決していく。
どれもほんわかな感じのミステリーでしたが、特に最後の「木の匙」の話は感動しました。
人を救うリレー、素敵だなと思いました。

また続巻があったら読みたいなと思いました。

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「幽明軒」でアルバイトをすることになった悠人。そこは月に何度か、現世に思いを残した死者が最後の晩餐に訪れる洋食店でした。死者たちはそれぞれ食事をし、店主であるシェフに思い残したことを聞いてもらいます。短篇の形で進むそれは、思い残した辛いことを、ひとつひとつふわりと解してくれました。特に最終話では死者の話に悠人自身も関わってきます。死者のいる幽明軒は冷気でとても冷たく寒いそうですが、きっと暖かいお料理と暖かいシェフと店員のおかげで、死者の心はふわりと温かくなっていることでしょう。優しい読後感でした。

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