認知症介護の話をしよう

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刊行日 2023/02/01 | 掲載終了日 2023/06/19

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内容紹介

若年性アルツハイマーの母を20歳から19年間介護する著者が出会った、認知症になった家族と生きる10人の物語。現実を知ることで前向きになれるヒントが詰まった一冊です。


介護に正解はありません。

単身介護、老々介護、遠距離介護、ヤングケアラー……。年齢や性別、立場もさまざまな10人が、自身のことばでそれぞれの介護について語りました。


それぞれの語りのあとには、全国で講演会を行う著者による「解説」つき。明日からの介護生活にさっそく役立つ、具体的なアドバイスと情報が満載です。

認知症介護をめぐる不安や悩みだけでなく、暮らしの工夫、向き合い方。介護について、家族について、話をすることで見えてきたことがありました。


<目次>

はじめに 私の仲間たちを紹介します


1章 最後までそばにいたいから、家で看る

50年間ずっと一緒のお母さん/意識が飛ぶようになってしまった/病名はわからないまま/胃ろうとバルーン装着の母を家に連れて帰る/会社勤めをしながらぎりぎりの日々/最後まで、家で一緒にいたい

解説 共倒れにならないために

介護はケアマネージャーによって左右される/ケアマネージャーとの相性/特別訪問看護指示書とは?/SOSを出す大切さ


2章 寂しさに寄り添いたい

私はヤングケアラーだった/おじいちゃんが倒れた朝/憧れの仕事は続けられなかった/ひとりでも「何とかなっちゃう」/本当に悲しかったこと/行ったり来たりの結婚生活/間に合わなかった「要介護5」/3人を看取って/自分を守れなかったら相手も守れないから/独りではなかったんだと言ってあげたい

解説 自分を犠牲にしてしまうヤングケアラー

「介護係」をあてがわれていませんか?/認定調査にはコツが必要/自己犠牲は正しさではない/適切なケアプランを組むために


3章 生きていてくれるだけで幸せ

不調は波のように訪れた/山のような薬/8年かかって判明した病名/母親が亡くなったことを理解できない/暴れるのには理由がある/デイサービスには馴染めなかった/徘徊を追う日々/一番大事なのは命を守ること/医療保護入院/両親と妻、全員が認知症/延命をするべきか/絶対に死なせたくない/胃ろうによって回復するまで/家族会に救われた/介護福祉士になった息子

解説 「延命」ってなんだろう?

家族会の意義の大きさ/合言葉は「嘘も方便」/「延命」という言葉への疑問


4章 地方にいる親を介護することになったら

それは1本の電話で始まった/地元に暮らす姉の言い分/ピンチは突然やってくる/親の懐事情を知る/自分の収入を減らすことのリスク/退職後のこと/40年ぶりの地元での生活/万人に当てはまる正解はない

解説 自分の人生と親の人生と

「できる人」が「やれる範囲」で/お金の余裕は選択肢を増やす


5章 介護で成長した家族

引きこもりだった私/母はたったひとりで家族を支えていた/40歳の「社会人デビュー」/できないことが増えていく/家族が変わり始めた/デイサービスからショートステイ、そして特養へ/同じ立場の人たちとの出会い/もうここから逃げ出したい/母は弱っていき、私は立ち直っていく/特養は戦場だった/病院への付き添いが家族の時間/最後は安らかに/泣くことも落ち込むことも

解説 コミュニケーション能力とチームワーク力

介護は人を成長させる/最強のチームを作ろう


6章 介護は「してあげる」のではない

最初は小さな違和感から/少しずつ変わっていく症状/庭師への転職/家事を引き継ぐ/ようやく病院へ/考え方が変わっていった/子宮体がんが見つかる/ともに人生を楽しむために/「馴れ合い結婚」の夫婦/入居の決断は難しい/同じ目線で接すること

解説 上手な介護の秘訣は?

豊かな時間を過ごすための情報収集力/情熱と冷静さのバランス


7章 介護をめぐる職場の現実を知る

どうすればいいのかわからなかった/理解のない職場/仕事を休むことの難しさ/兄弟間でのわだかまり/仲間は欠かせない

解説 日本社会の「空気」を変えるために

使いにくい介護休暇と介護休業/心身を休ませる時間を作る/頼りになるヘルパーさん/仕事と両立しにくい「空気」の正体


8章 知識が力になると信じて

穏やかな夫/異変に娘が気付く/認知症について学ぶ/落ち込んだのは最初だけ/失敗しても、解決策はきっと見つかる/たくさんの工夫に支えられて/私がやりたいことをするために

解説 「ラクだった」その理由とは?

介護を辛くする「BPSD」/限界が訪れるタイミングはそれぞれ


9章 介護への「心構え」を伝えたい

親の「大丈夫」を信じない/「今になって思えば……」の連続/介護にはお金がかかる

解説 介護とお金の話  

金銭的負担を減らす数々の制度


10章 介護してきて本当によかった

アルツハイマーってなんだろう?/母を背負って歩く/ブログから学んだこと/忘れられない誕生日/暗黒のショートステイ/婚活で知った社会の偏見/幸せな介護/3人で大阪で暮らす/介護をしてきて、本当によかった

おわりに 介護者が幸せにならなければいけない理由


<著者プロフィール>

岩佐まり

フリーアナウンサー、社会福祉士。55歳の若さで若年性アルツハイマー型認知症と診断された母を、二十歳のころから19年に渡り在宅介護している。現在は、要介護5となった母と夫との3人暮らし。 在宅介護を支援するための個人事務所として「陽だまりオフィス」を立ち上げ、介護に関する相談の受け付けや、全国での講演会活動を行う。2009年よりブログ「若年性アルツハイマーの母と生きる」を開始、同じ介護で苦しむ人の共感を呼び月間総アクセス数300万PVを超える人気ブログとなる。 その後数々のテレビ番組でも特集され話題となり、2021年、TBSドキュメンタリー映画祭にて「お母ちゃんが私の名前を忘れた日 ~若年性アルツハイマーの母と生きる~」が上映される。著書に『若年性アルツハイマーの母と生きる』(2015,KADOKAWAメディアファクトリー)


若年性アルツハイマーの母を20歳から19年間介護する著者が出会った、認知症になった家族と生きる10人の物語。現実を知ることで前向きになれるヒントが詰まった一冊です。


介護に正解はありません。

単身介護、老々介護、遠距離介護、ヤングケアラー……。年齢や性別、立場もさまざまな10人が、自身のことばでそれぞれの介護について語りました。


それぞれの語りのあとには、全国で講演会を行う著者による「解説」つき...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784528023949
本体価格 ¥1,500 (JPY)
ページ数 224

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NetGalley会員レビュー

介護を通して成長していく
家族のかたちが描かれていると思う
家族のことが大好きで守りたくて
始まったヤングケアラーや
若年性アルツハイマーを発症した家族
延命治療についても悩みに悩み抜いて
やっと決めた決断
家族の笑顔を守るためにたくさん考えた
決断は間違えていないと思った

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決して他人事ではない介護の実情。特に認知症介護は肉体的にはもちろん精神的にキツい状況になりがち。

10家族の経験談と著者による解説を通し認知症介護の現実を教えてくれます。
共通するのが介護に正解はないということ。誰もが「もっとああすれば」「あの時こうしてあげられたかも」と悩みながらそれでも前向きに介護と向き合う家族の在り方を知る事ができて良かったです。

大切な家族だからこそギリギリまで頑張ってしまう人が多いでしょう。今苦しさを感じてる人、これからを不安に思う人。ぜひこの本を読んでもらいたいと思います。

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様々な人の体験談が綴られており、勉強になりました。
ヤングケアラーの問題は最近特にテレビなどでも取り上げられています。
やはり福祉の制度があっても、自分で積極的に調べて申請しないといけないという現状も問題なんだなと思います。
自分自身もだんだんと記憶力の低下を実感するし、今思えば亡くなった両親もこの本で書かれているような初期症状があったように思えます。
いつ誰がなってもおかしくない認知症です。
みんなが一度読んでおくといい良い一冊だと思います!

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リハ職です。
このようなことは、なかなか腹を割って話せない内容である。
日本では家で看取ることや家族(主に配偶者)が支えることが美徳とされているから。
でもこれは本当にリアルなところで
1番参考にもなったので、介護が必要になった方や家族だけでなくそれ以外の人にも是非読んで欲しいと思った。
支える家族が犠牲を払って全部を背負う必要は無いし、レスパイト(離れること)も大事。
自分の時間を持つことで新たな視点やリフレッシュした状態で接することが出来るのだ。
例を出すと、頭が働いていない状態で車を運転するのが危険なのと同じ。
日本の制度は該当するのに自分で問い合わせや申請をした場合にしか利用できないものがたくさんある。
つまりは知識が無いとあぶれてしまうのだ。
家族会(友の会)は自分の行き先が見えてしまうから怖い、と言って入会しない方も多い。
けれども是非同じ境遇の方と話し合う機会を持って欲しいと思う。
先行きは決して明るいものではなくても
道筋が見えるようになる。
医療福祉制度に知識が浅いケアマネさんやその他の業種の方にも読んで欲しい。きっと力になるはずだ。

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