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龍の守る町 表紙

龍の守る町

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刊行日 2025/11/10 | 掲載終了日 2025/11/04


ハッシュタグ:#龍の守る町 #NetGalleyJP


内容紹介

119。祈りは傷だらけの英雄に必ず届く。
『線は、僕を描く』著者が描く、命の繋がりの物語。
新シリーズ始動!


<あらすじ>
魚鷹が見守る町で、秋月龍朗は最高の消防士だった。五年前のあの日、濁流が町と彼の心に、癒えない傷跡を刻むまでは。現場を追われ、辿り着いた指令室。そこは、同じ痛みを抱える仲間たちと、声だけで命を繋ぐ場所。炎の中から命を救ってきたその手で、男は今、受話器を握る。町と、そして自分自身の再生をかけた静かな闘いが、いま始まる。

<担当編集者より>
福岡に暮らし、自らの居住地が過去に大きな水害を経験したことから、かねてよりこのテーマに関心を寄せてきた著者・砥上氏。
綿密な取材に加え、昨年の能登の被災地にも足を運び書き上げられた本作は、著者の祈りが込められた一冊です。
本作は次作で完結します。次作は現在執筆中です。

<書店員さんコメント>
水と命を抱き、祈りが希望を灯す物語。
(コメリ書房鈴鹿店 / 森田洋子さん)

砥上作品史上、最上の慈愛に満ち溢れている。
(芳林堂書店高田馬場店 / 江連聡美さん)

災害で傷つくのは建物や町だけではなく、人の心もである。
町の再生はもちろん、人の心の再生を描く。
(精文館書店豊明店 / 近藤綾子さん)

--------------------------------------------------
著者/砥上裕將(とがみ・ひろまさ)
1984年生まれ。水墨画家。「線は、僕を描く」で第59回メフィスト賞を受賞しデビュー。
他の著書に『7.5グラムの奇跡』『一線の湖』『11ミリのふたつ星』(いずれも講談社)がある。

119。祈りは傷だらけの英雄に必ず届く。
『線は、僕を描く』著者が描く、命の繋がりの物語。
新シリーズ始動!


<あらすじ>
魚鷹が見守る町で、秋月龍朗は最高の消防士だった。五年前のあの日、濁流が町と彼の心に、癒えない傷跡を刻むまでは。現場を追われ、辿り着いた指令室。そこは、同じ痛みを抱える仲間たちと、声だけで命を繋ぐ場所。炎の中から命を救ってきたその手で、男は今、受話器を握る。町と、そして自分自身の再生を...


出版社からの備考・コメント

★校了前の仮データを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。
 空白ページは削除して公開しております。

発売前の大切なゲラをご提供させていただいております。弊社では、下記のような方からのリクエストをお待ちしております。
○発売に向けて、一緒に作品と著者を応援していただける方
○NetGalleyへレビューを書いてくださる方
○自分には合わない内容だった際、どういったところが合わなかったかなど、建設的なご意見をくださる方

下記に該当する方のリクエストはお断りさせていただく場合がございます。
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販促プラン


読み終わりましたら是非NetGalleyへレビューをご投稿ください!
著者・担当編集者ともに楽しみにお待ちしております。

また、適したメディアやお持ちのSNSにもレビューを投稿いただき、多くの方に本を拡げていただけますと嬉しく幸いです。
※発売前作品のため、ネタバレになるレビューはくれぐれもお控えくださいませ※

ご協力の程、何卒宜しくお願いいたします。
★★★

作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 書籍営業部>まで直接お問合せをお願いいたします。

★★


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★★★

作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入り...


出版情報

ISBN 9784065404584
本体価格 ¥1,950 (JPY)
ページ数 287

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著者から取材者への謝辞から始まる  
「命を生きる」言葉に 居住まい正した 
書き手の覚悟に 真正面に向き合おうと心した
忘れてはいけない、ではなく 
苦しむ程に忘れらない救えなかった、命がある
あの時、からの声がつなぐ物語。

まっすぐ過ぎて隠し事ができるような人じゃない 消防士
司令室には いつでもすぐに電話をとるひとがいる
決まって同じ頃合いにかかってくる 不要不急ではない電話
仕事のイライラを救う究極
努力が見える身体造りを欠かさない
凄そうなエピソードを抽出すればかっこはいいが
つらいなあと思っていることがあり
椅子の上で胡坐をかく

特別じゃなくて そこここにいそうな人たちを
貴方のように生きたいと思わせる
一本の電話の背景を想像する
違和感を見逃さない
最高の仕事の姿が この町にはある 

取材への義、作家の愚直、作品としての不屈
~「仕事をしよう」と言った~本文中の言葉に象徴されている

「火事ですか救急ですか」
時代がどう変わろうとも この声は機械化してはならない
日本が優しい国であるならば

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人命に関わるお仕事をされている方々の苦悩は計り知れないと思います。あの時、瞬時の判断が肩にのしかかる重圧。それでも明日はやってきて、生きていく。それが自分の家族かもしれない。大切な友人かもしれない。その時にどう向き合うことができるのか。考えながらページを捲りました。

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この物語に流れている息吹は、現実に生きる私たちと地続きの痛みであり、祈りであり、願いだ。
傷を負いながらも、真っ直ぐに誰かを救い、同時に自分を立て直していく力強さは光。
変化は敗北ではなく、勇気の証なのだ。どんな絶望からもなお希望を見出せることを、気づかせてくれる。
だからこそ、いま、この時代に読むべき一冊。祈りと覚悟のこもった物語が、胸を熱くし、確かな希望を灯す。

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人としてあるべき姿、人として思いやる心、一瞬の迷いと一瞬の決断。
全ての行動は、生きようとする全ての生命へ差し伸べられる想い。
どんな人も葛藤し、それでも前に進まなければと奮闘する姿は、仄暗い闇に沈んでいる心にも寄り添い、時には流れに身を任せ、時には流れに逆らって生きる術なのだと再認識した。

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尊敬せずにいられない!

現場一筋のたたき上げ消防士が、
119番通報を受ける指令室へ配置転換され、
不器用に、懸命に、新しい役割に
染まっていく物語です。

使命感に燃えつつSOSに真剣に向き合う
消防士たちの姿に胸を打たれました。

ヒーローのような絵ばかりでなく
助けられなかった命と向き合う
彼らの志に触れられたのも良かった!

緊急の第一報を受ける場面で、
動揺する話者を落ち着かせ、
わずかな兆候を見逃さず的確な情報を仲間に送る。

並大抵のことじゃありませんね。

通報の電話は、一人ではなく複数人で
同時に聞いているなど、知らなかった
舞台裏も興味深かったです。

チーム全体が連携して危機に対応する
プロ集団の仕事ぶりに目が覚める思いでした。

これを読めば消防士を見る目が変わりますね。

そして映像化への相性もピッタリな
エンタメ性の極致。

脳筋なキャラは可愛げがあって楽しい!
一方でクールに見える部下の
内に秘めた熱気にも魅入られましたよ。

それにしても、火事から逃げる際、
扉を閉めることで、被害の広がりを
大幅に縮小できるのですね。

このような極めて重要な
防災の知恵も学べるので
たくさんの人に読んでほしいです。

困っている誰かを見れば
考えるより先に身体が動く熱血漢の物語。

災害の傷が深く刻まれた町で
トラウマをひた隠しにする彼は
どうなるのか?

ぜひ手に取って物語からほとばしる情熱を
感じてみてください。

(対象年齢は13歳以上かな?)

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災害に際し最前線に立つ消防士の姿が描かれるが、とてつもなく凛々しく頼りがいがある反面、人として普通にもつ弱さまでも丁寧に示されており、ある意味深い感動を呼び起こす。それは絶対的な自然の力に対し人がいかに無力であるかと同様に傷つきながらも再生し成長する人の無限の可能性までも証明してくれるかのよう。またいつ発生するか全く予測のたてようがない地震や火事、天気予報などで発生時期が予測され異様な緊張感と恐怖感が増していく水害などと、ある意味全方位的な災害に対し、知識や想いを引き継ぎ託しながら立ち向かう人の構図も示され心強い。
再生、復興の難しさを端的に示しながらも、思いを残し託す希望の書。

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大好きな砥上裕將さん、ほぼ読んできたと思います。
今回のは、感動、じんわり心に響く、生きる力、何しろよかった❗✨
今年のベスト9入りかな。
5年前に大水害にあった町の、最高の消防士の話。
町に住んでいるみんなが傷ついて、その中からの復興、祈り。
読んでいて、顔の表情や川の景色が見えるような雰囲気になりました。素晴らしかった。
続編を執筆中とのことで、また楽しみが増えました☺️

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大水害から5年を経て、そこに暮らす人々の日常が、龍朗を通して描かれていました。消防士という仕事が、人の命や様々な危機と隣り合わせである故に、最善を尽くしてもなお助けられなかった命の重みを背負ってしまう辛さや、仕事に向き合う覚悟が伝わってきます。つらいことばかりではなくて、龍朗と子どもたちのやり取りや、職場のお茶の時間の様子にほのぼのしたり、人や時間や物事が確かに繋がっていると感じられるエピソードに胸が熱くなったり、人生の尊さを感じさせられました。

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消防士の中隊長の男は現場からは「仕事が出来る」と評価されている。町の消防団員からも頼りにされている。根っ子からの仕事人間だが、あまりにもまじめすぎる。それには理由があった。過去の水害での悔いが心に残り引きづっているのだ。そんな時、司令室長で異動になる。一からの出発で当初足手まといにさえなった。そんな仲間からも力をもらい立ち直ったかにみえた。しかし過去の悔いや怖さは簡単ではない。読了後の最初の感想は「よかった」だった。町の英雄は帰ってきた。たくましくなって。

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砥上先生の作品は、これまでずっと読んできた。
その作品はいつも寄り添ってくれる。

今作は、四十代の消防士の秋月が、現場から司令室へと異動になるところから始まる。
五年前に受けた心の傷。
秋月はその出来事によって、あるものを怖く感じるようになっていた。

癒えない傷は、誰しも持っていると思う。
その傷を思い出すだけで、立ち止まってしまうこともある。
私にも三十年近く前の出来事が、今も癒えない傷として残っている。
ふとした瞬間に思い出し、胸が苦しくなる。
あの日の傷は、これからも完全に癒えることはないだろう。
だが、今まで受けたどんなカウンセリングよりも、どんな本よりも、この物語は私に寄り添ってくれた。

消防士という、命がけの仕事。
命の重み。
どれほど命がけで行動しても、救えないときもある。
「馬鹿みたいに優しくあれ」なんて素敵な言葉だろう。
痛みを知るからこそ言えるその一言に、そして秋月の行動に、立ち止まっている今の自分さえも肯定してもらえた気がした。

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砥上さん待望の新作は、なんと消防士を主人公にした作品だった。水墨画、視能訓練士はあまり馴染みのない世界だったが、消防士はいろいろな分野で取り上げられたメジャーな職業だ。それをどう料理するのか。お手並み拝見である。
主人公の秋月司令補は、第1話でいきなり現場から退場してしまう。辞令は司令室勤務、要するに電話番だ。電話対応もパソコン操作もしたことのない彼は戸惑いつつも、若い部下に指示を仰ぎながら対応していく。
というメインのストーリーの背景に、10年前にこの町を襲った水難事故がある。秋月もPTSDを抱えていて、それにいかに対処していくかも読みどころの1つだ。いきなり現場を引退させたのは火災現場を描かないためかと危惧したけれど、回想シーンでたっぷりと書かれていたので杞憂だった。
異常気象続きの昨今、いつどこでもこの小説に描かれているような事態は起こり得る。消防士の世界を違う視点から描いたこの作品は新味があり、重層的な構造はキャラクターに深みを与えていた。
続篇があるそうなので、楽しみに待ちたいと思う。

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時間だけでは癒えない傷もあるんだと思います。そこには仲間の、家族の力が必要なんだと。
でも自分もその中に溶け込み弱い部分も見せることが大事なんだと。
自分が思っている以上に見透かされていることもあるんだと、特に家族にはわかるんだと。

龍朗は本当に最高の消防士だった、そして今もそれは変わらない。人の見える場所でも人の見えない場所でも一生懸命に
人の命を救おうとしている人がいる。
みんな最高の消防士です。
みんなが同じ方向を向くこと、同じ考えを持つことは難しいかもしれない、でもそれに向かっていくことは決して間違いではないし無駄な事では
ないと感じました。

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良い本を読ませて貰った。これまでに読んだ砥上裕將さんの作品に比べて硬質なイメージの主人公だが、その仕事に対する真摯で丁寧な描き方はこれまでと変わらず安心して読める。主人公の秋月は周囲の誰もが認める最高の消防士。しかし5年前の水害での救助で心に深い傷を負い、それを隠しながら働いていた。その彼が慣れぬ指令室へ異動になるところから物語が動いていく。なす術のない未曾有の災害に見舞われ、生きる気力を失いかけ絶望に苛まれた時、いかにして気力を甦らせればいいのか、そのヒントがこの作品には随所に散りばめられている。ここまでの展開でもかなりの満足度だが、さらに続編があるとのこと。魅力的な登場人物達が今後はどう活躍していくのか。期待が高まってしまう。

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ソフトタッチなイメージの砥上さんがハードな消防士をどう描くのだろう⋯それだけで期待が膨らむというものだ。
五年前の水害から水に対する恐怖が拭い去れない主人公の秋月龍朗。が、痛みを知る彼だからこそ他人に対して優しくなれる。
経験者は時間がたっても傷が癒えることは無いかもしれないが、周囲の人たちの愛がどれだけ力になるか。
そんな人の祈りと命の物語。是非多くの方に読んでいただきたい。

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素晴らしい小説、の一言。序章、秋月が現場を離れて新しい職場に出勤するまでのところで、なんとなく「これはきっと好きだし、面白い小説だ」と感じた。消防士だけど現場に出ない、でも誰よりも早く動き出して、救助活動をしている司令室の仕事。「め組の大吾」でもここは無かったので、イメージできてなかった。全部が全部うまくいって、理解されるわけでも解決、解消されるわけでもない所も良い。

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水墨画家、視能訓練士と続き、今回の主人公は“消防士”。ですが火の中で命を懸ける熱血ストーリーではなく、現場を離れ、司令室で静かに人々を見守る男の物語でした。
復興が思うように進まない町を舞台に、日々の業務の中で積み重なる無力感や葛藤、それでも誰かのために立ち続けようとする姿が丁寧に描かれています。
華やかさはなくても、静かな情熱、裏側の輝き、のようなものが砥上作品今回も深く心に染みました。
小さな町の消防事情や、復興の現実など、私たちが普段触れない現場をリアルに感じられて勉強にもなりました。

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5年前の水害で大きな被害と犠牲があった町はまだ復興半ば。
龍朗は水害の日もそのあとも消防士として現場の第一線で活躍し、後輩からの尊敬と憧れを集めてきた。
しかし彼もまた水害で心に傷を負っており、それを誰にも話せないまま苦しんでいる。
新しく配属された「指令室」の仕事はそれまでとは大きく違い、戸惑うことばかり。
けれど、家族や新たな部下たち、町の人々とのかかわりが龍朗を前へと進ませてくれる。

物語の中で「想像はいつも現実には遠く及ばない」という言葉が胸に残りました。
災害。人の心。良いことも悪いことも。
当事者でなければ本当のことはわからない。
それがわかっていても、わたしたちは想像することで誰かによりそったり、希望を見出したりするのかなと思います。

「消防士」という誰かを助ける立場にある龍朗が、周りの人々の思いを知り気持ちがほどけていく過程が静かに描かれていて、よい物語でした。

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失われた命が、今という時間を作っている。
この一文でこらえてたものが一気に溢れ出しました。
救えた命、救えなかった命…。助かった人。助からなかった人……。
救われた人、助かった人もまた傷ついているし、助けられなかった人はまたより深い傷を負っている……。
人はけっしてスーパーマンではないのだから。

限られた時間と、経験とチームワークで戦う消防士。
現場に向かう消防士だけでなく、司令部もまた戦っているのですね。
その業務の多忙さと対応の多様さは想像を超え……。
ただただ感謝するのみで、くれぐれも迷惑をかけるような通報はすまいと心に誓いました。

すれ違っているかに見えた家族がおたがいを思いやり、それそれの方法で心の痛みをなんとか取り除こうとしていた。それがわかった時に彼の心も救われたのだと思います。
辛すぎる気持ちをおたがいに打ち明けることもできずに、ただがむしゃらに自分なりの方法で足掻く姿は、まさにおたがいの知っている相手の姿にほかならない。変わることのないおたがいの姿でした。

安全で穏やかな生活を望む人々を見守り続けている龍神の存在が、町の人々の心によみがえりますように……。

これまで大丈夫だったからといって、これからも大丈夫とは限らない。
これからはそんな事態が次々と人々を襲うのだから……。

心の傷を寄り添ってそ〜っとなでるように癒していく、作者の優しさが溢れる物語でした?

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火災や救命の現場のヒーローから、司令室に異動になった主人公。119番の電話を受けて、救急車両を出動させるか否か、何台出動させるかなどの判断をくだし、通報者に救急車両が到着するまでどういう対処をするか指示を出す重要な役目。けれども、その重要性は充分に理解されているとはいえない。

 五年前の水害からの、治りきらない傷が其処此処に顔を出す。そんな中、過去と現在が交錯しながら物語は進む。

「スーパーヒーローじゃない」と本文中にあるが、このひとがスーパーヒーローでなかったら、誰がスーパーヒーローになれるのか、という、目を瞠るような救助の数々。つまりは、スーパーヒーローなどという安直な言葉ではなく、日々訓練しつづけた生身の人間がいる、ということなのだろう。

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『線は、僕を描く』『一線の湖』の著者が、小さな町の消防士を主人公に、人間に秘められた繊細で微妙な感情や心の動きを彼の回想をまじえながら描写する心温まるストーリーです。主人公の「馬鹿みたいに優しくあれ」という教えは、いつの時代にも、またどんな世界にも通ずる金言だと思います。私をしっかり胸に刻みました。

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大きな災害で、自身も大きな傷を負った消防士と家族、
そして地域の人々の、再生への歩みの過程
小さな思い出を積み重ねることで
失われたものたちが、かれらにとってどれほど大切であったか
どれほどの痛みを抱えたかを表していて
それでも、ストイックに努力を続ける人々の
愚直さが胸を打つ。

現実に起きている天災と、当事者ではない我々の
忘れっぽさをも突きつけられるような作品でした。

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砥上裕將さんの物語は優しい人が多く出てくる印象があります。
今作の秋月さんもその1人なのでしょう。元々は消防士として火の中に飛び込んでいくような現場の仕事から司令室という事務方の仕事へ。そんな司令室の世界を彼の視点で見せてくれる。

水災の暗い記憶とそれに伴う水恐怖症のくだりをはじめ切なくなる場面も多いけど心温まるエピソードがそれをカバーする。ラストの秋月の奮闘は彼の良いところを見せてましたね。

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大きな水害により、心に暗い想いを持つ消防士の物語。
それぞれの登場人物たちが、さまざまな悩みや覚悟、想いを抱え、人を助けるために前へ進んでいる姿に勇気を貰えます。
みんな大切な誰かのために頑張っていて、その優しさの連鎖に 心が熱くなりました!
私も、今いる場所で 大切な人のために頑張ろうと思いました!

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『線は、僕を描く』から気になっていたものの未読だったところ、
せんだってこちらで『11ミリのふたつ星』を読んで興味深かったので、
『7.5グラムの奇跡』と『線…』を読んでこちらもリクエスト。
扱っているテーマは別だけれど、質感は似ていて、信頼して読める印象。

水墨画、視能訓練士、消防士などそれぞれ専門的な世界を扱っていながら、
その世界に対する敬意が文章から滲んでいることによる信頼かもしれない。

誰かの大切な世界を壊さないと信じられるのは、
小説という「作りごと」の世界構築においては大事な要素だなぁと考えさせられました。

何度もミサゴが出てきて気になっていたら、
ちょうど読み終えた週末に都内でもミサゴを見ることができて、
少しだけ物語の世界に近づけた気がしました。

主人公の、新たな職場での後輩たちを評価する視点や視線が、
上に立つ立場になった人みんなが持っていられるといいものだなと考えさせられました。

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《龍は受け継がれた。言葉で命を守る司令補へ》

読み始めてすぐに「まさにこれだ」と思った。
心の奥に静かに響く独白、胸を打つ言葉の連なり。
デビュー作『線は、僕を描く』で見せた繊細な筆致はそのままに、
今作では〈火災〉〈水害〉〈恐怖〉〈祈り〉という、より深く重い領域へと踏み込んでいく。

舞台は、五年前の大洪水から再生を目指す町――瑞乃町。
かつて神社に祀られた“龍”は、今、ひとりの消防士に受け継がれようとしている。



火災現場の判断力と行動力で信頼されてきた秋月司令補。
だが彼は五年間、水への恐怖を抱え続けていた。
異動先は、現場とは正反対の119番通報を受ける司令室。
言葉だけで命を救えるのか。
迷いの中で、かつての部下・樋口から投げかけられた
「馬鹿みたいに優しくあれ」という言葉が、再び彼を動かす。
“最前線から一歩引いた場所”で、秋月は言葉による救いを模索していく。



火の手から逃げるために扉を閉める。
小さな行動が命を守る――そんな知恵のひとつひとつが、物語の中に息づいている。
命をつなぐ司令補として、秋月は再び町とつながっていく。
「誰も最初は分からない。それを責めてはいけない。」
その受容の瞬間に、読む側の心もふっと解かれる。



龍の名を持つ男・秋月龍郎。
彼が水際に立ち、息を吸い込むその瞬間、
かつての恐怖は祈りへと変わる。
町を守り、仲間を支え、自分自身を許すまでに五年を要した。
そしていま、彼は“守る”という言葉の意味を自らの中に見出す。

かつて町を護った前世代の意思を受け継ぎ、
今を生きる世代がそれをつなぐ。
瑞乃町という名の象徴が、“龍”という名のもとに確かに息づいている。



もう最前線には戻らないかもしれない。
けれども、司令室という高みから町を見渡す秋月の姿には、
静かな決意と新しい光がある。

五年の歳月をかけて恐怖を越え、祈りを取り戻した彼は、
きっともう一度、この言葉を胸に刻むだろう。
「馬鹿みたいに優しくあれ」
その優しさを、自分に、仲間に、町に、そして未来に向けて。

龍は受け継がれた。
その継承は、次なる物語――人間的完成への予兆でもある。

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5年前の災害の爪痕が色濃く残る町で、消防士として「命」を懸け、そして救う。そんな現場のヒーローが異動となった司令室を舞台に、一瞬一瞬の判断が命を繋いでいく緊迫感や矜持を描いた、思い遣り溢れる命の物語。

傷を抱えているからこそ優しく、強くなれる。でもきっと傷がない人なんてどこにも居なくて、見えているものだけが全てではない。腹立つキャラも出てくるが、失う事への恐怖が取らせてしまった言動なのだろう。それぞれの傷との向き合い方の描写どれもこれもに心揺さぶられ、息が止まりそうになった。

これほど世界の全てが繋がっていると感じられるものはないのかもしれない。続編が待ち遠しい。

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5年前に町を襲った未曾有の大水害から生き残った人々の喪失と再生の物語。
同時に、消防士のお仕事小説。
災害や事故の現場だけでなく、司令室でも命を救うために多くの人が奮闘している。
砥上さんらしい穏やかな文章の中に込められた熱い想い。
自分も「火事ですか救急ですか」にお世話になったことを思い出しながら読みました。
優しい人たちばかりで、穏やかな気持ちになります。
次巻完結だそうなので、これからどう展開してゆくのかも楽しみ。

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『いま日本人に必要な防災小説』

5年前の水害の爪痕が色濃く残る町。山や川、野鳥や祭りの描写から、被災前は日本中どこにでもある自然豊かな田舎町であったことが窺える。そんな悲しい過去を乗り越え、それぞれの立場から、それぞれの方法で町を復興させようと、もがき苦しむ人々の様子を描く「町の再生」の物語だ。

本書の主人公は消防士の秋月龍朗。水害のトラウマを抱えながらも、多くの人を救ってきた町のヒーローである。そんな彼が現場を離れ、指令室と呼ばれる“119番通報の電話番”へ異動してきたところから物語は始まる。当然のことながら、消防士にも色んな役割がある。現場の消火活動も、指令室の電話番も立派な消防士の仕事だ。当初は指令室の業務に困惑していた龍朗だが、消防署の頭脳としてプライドを持って働く仲間たちとの奮闘が本書の読みどころである。

消防士という仕事。あなたは「二度と帰れないかもしれない」と思いながら出勤したことはあるだろうか。身を挺して命と対峙する消防士には本当に頭が下がる。そんな確固たる信念を持って、私は仕事に取り組めていない。助けられなかった命。忘れられない現場。言葉で表現できない痛みややるせなさを抱えながら、今日も町の平和を守る消防士という仕事をリスペクトする。本書はそれに気づかせてくれた。

もの悲しさの中にも温かみがある独特の文体。砥上さんは、痛みを感じるのに優しくなれる物語を描く、唯一無二の作家だと思う。作中にも出てくるが、文化伝統を守るか、防災工事を進めるか。その選択の正解は、被災したあとにしか気付けない訳ではない。命は天秤にかけられない。防災を後回しにした結果、みんな過去の闇に苦しみ、残された方も辛いのだ。防災意識を高めるためにも、いま日本人にとって必要な小説であると思う。

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線は、僕を描くは水墨画、7.5グラムの奇跡は視能訓練士、そして今作は消防士が主人公。
最前線で活躍していた消防士が現場から指令室に異動になり、慣れない仕事や過去のトラウマと向き合いながら再生していく物語です。
消防士が主人公なのだけど、指令室という普段光の当たりにくい部署の人々にフォーカスするところがとても砥上さんらしい。
不測の事態に備え、日々の鍛錬を怠らず業務にあたってくださる消防士の方々がいて、ひとりひとりの人生をかけた献身のもとに、私たちの住む街の平和が成り立っていることを実感するようなお話でした。
どんなに優秀な消防士でも、助けられなかった命や忘れられない災害があって、本当にこれで良かったのかと答えのない問いを続けながら日々目の前の仕事に取り組んでいる。それは現場で働く消防士も、指令部で働く消防士も皆同じ。
この物語が消防士の方々や未曾有の災害で今もなお苦しんでいらっしゃる被災者の方々に届きますように。

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消防士カッコイイ!!!!と、何度も心のなかで叫びました。火事の時や救命の時に役立ちそうなことも、教科書で覚えたとしてもイザというときそれができるのか。臨場感あふれる小説の、登場人物たちの救命の場面を読んで、今一度きちんと覚えようと誓いました。あ〜消防士カッコイイ!!!

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消防士さんが主人公の物語。
とても面白く、夢中で読みました。

自らの命を懸けて人命を救助する。
1分1秒の判断が運命を左右する。
とてつもない運動神経と判断力。

そして、心に覆い被さるトラウマ😭
救えなかった命。
もう、涙、涙でした。

砥上さんならではの精緻で美しい文章。
炎と水は時に美しく、恐ろしい。

スピリチュアルな話も出てきたけれど、
むしろ自然に思えた。

魅力的な登場人物がたくさん出てきて
続編も期待したくなる。

樋口がコーヒー豆を買っている喫茶店って
もしかして「ブルーバード」?

希望もあり心に深く残る物語でした。

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今度は「消防士」の話。
主人公の秋月達朗は、消防団からも頼りにされ、対応力が高く現場のヒーローだったが、
指令室に異動となる。

……指令室?
私達が119に電話をすると
「火事ですか 救急ですか」
と応対してくださるあの部署。

そこに光を当てるなんて、
さすが砥上さん。

昔、アパートで冷えて固まってしまった油を溶かそうと思って火にかけて忘れてしまい、ボヤ騒ぎを起こした事があります。
本当に頭が混乱して、住所を聞かれても答えられず、ただただ「早く来てください!」と懇願してしまう無茶振り。落ち着かせてくれて、対応方法を教えてくれて、火事にならずに済み、今でもあの時の恐怖と混乱と感謝は忘れられません。

指令室の奮闘ぶりを知る事が出来ました。

更に、この町で5年前に起きた大水害から、町も人々の心もまだ癒されていない事が伝わるエピソードが語られます。それぞれの心に静かに、今もくすぶり、乗り越えようとしている。それは、達朗も例外ではない。

この作品は冒頭、取材者である司令補、消防士への謝辞と、取材先である被災地の復興の祈りから始まります。

今もあちこちで大きな災害が次々と発生しています。
被災された方々の心を理解するなんて、おこがましくてとても出来ませんが、それでも、この作品から心の中にある悲しみ、喪失感、最後の希望、何としても助けようとする人々、命を繋ぐという事ー砥上さんの本気の思いがバンバン伝わってきて、現実の出来事にも思いを馳せながら、涙が止まらなくて、なかなか読み続けられませんでした。

1日も早い復興と
穏やかで当たり前の日常が戻りますように。
町と人々を守って下さる全ての方に感謝します。

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「馬鹿のように優しい」という言葉に消防士の仕事が凝縮されていると感じた。指令室の大切さがわかる。よくできた作品です。どうしても消防士の話しだとヒーローみたいな人が出てきて助けるという場面が描かれるが、これはそういうのではなく、災害や人災と向き合う精神が描かれていました。

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砥上 裕將さんと言えば、「線は、僕を描く」の水墨画、本作は消防士の話と聞き、大丈夫?と思いましたが、「7.5グラムの奇跡」「11ミリのふたつ星」は視能訓練士の作品で、お仕事小説はむしろお得意だったことを思い出しました。
しかし、今までは視能訓練士や水墨画から、今回は消防というめちゃくちゃアクティブな動な世界をどう描かれるのだろうと興味津々でした。
現場のスーパースターだった消防士・秋月が指令室に異動になる。
「火事ですか救急ですか」現場とは違う指令室の仕事、秋月は何故、現場を離れたのか…
消防の仕事について丁寧に描かれ、臨場感があり、また職場の面々のキャラも良く、ぐいぐいと読まされました。
秋月の抱えていた過去が解っていく過程、またそれを乗り越えていく様子もとても良かったです。
物語が始まる前に書かれた謝辞、ひたむきに作品に取り込んでいらっしゃる砥上裕將さんらしい姿勢が感じられ、読後、再び、読み返させていただきました。

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砥上さんの作品はいつも優しいです。状況描写に温かみを感じます。

作者から取材をした消防士の方々への謝辞で始まるこの小説。能登半島でも取材をしたと知れば、真実に迫った作品だと期待が高まりました。


主人公は5年前の水害で心に病いを負った消防士の秋月司令補。
現場一筋だったのが、指令室勤務になったところから物語は始まる。
彼をスーパーヒーローだと言う人がいる。周囲に隠している現在の状況との狭間で秋月は日々悩むのだった。そして被害に遭った地域の人たちの心の傷もなかなか癒えないままだった。


消防士の方々への感謝の気持ちでいっぱいになります。ニュースの裏側を見たような気持ちになりました。

「命を救う」

そう思ってくれている人たちがいるから、私たちは安心して暮らせるのだと改めて思いました。まるで肩車をされている子どものように。
困った時に1番に対応してくれる指令室に目を向けた作品を読んだことがなかったので、初めて知る仕事内容ばかりでした。

狭い町とはいえ、秋月は様々な事故に遭遇します。その度に細かく思い出される過去の光景と仕事内容。
一人の生身の人間と認めつつも、やっぱり私も秋月のような消防士さんたちを「スーパーヒーロー」と思ってしまうのです。

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主人公の秋月さんが現場の消防士から指令室への移動から物語が始まり、みるみる引き込まれてしまいました。

 登場人物みんなが魅力的。すごくお馬鹿っぽいところや利己的にさえみえるところも、緊迫した現場との緩急に必要で知れば知るほど応援したくなりました。

 がむしゃらな救助活動がいいわけではなく、どの場面でも救助者の、仲間たちの、そして自分の命の天秤に悩まされて、その悩む時間さえ与えられない過酷な状況に辛く苦しくもなりました。それでも消防士としての矜持を胸に日々戦っていることに感謝しかありません。

 ラストの語りかけるところ。誰かが誰かによって進んでいける。強くもなれる。繋がりによって生かされてる。生きていける。涙でした。

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とある町の消防士が指令室に異動になってからのいくつもの奇跡がある話。

「一番なんてない。最高があるだけだよ。」

消防士の子供に語りかけるその言葉に痺れる。
たぶんこの子供も消防士になるんだろうね。
そうやって繋がっていくんだろう。

とても良い話だった。

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自身の生命をかけたその街の安心安全を守る消防士という職業、そして冷静な判断力、受話器から聞こえてくる音を頼りに状況把握が求められる119番通報を受け取るという緊迫感ある司令室の様子がこの作品によって、生々しく浮かび上がり、この仕事に携わるすべての皆さまに尊敬の念が思わずこみあげてくる。災害時に人命救助を行っている場面、火事であれ水害であれ、それぞれの場面が消防士目線で、砥上さんの筆力によってありありと浮かんでくる。読んでいて、くるしくなる場面があるかもしれないけれど、私たちが出遭った困難に真っ先に立ち向かってくれる勇姿をぜひこの作品を通して見届けて欲しい。続編があるそうなので、それも楽しみです。

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恐怖とともにある水の記憶。消防士として人命救助をして来た達朗が背負ってしまったもの。誰にも言えない内奥の苦悶に耐えながら、今は指令室長として現場に出動の要請をする立場だ。
5年前の町の水害の復興がまだ道半ばの途上、自分を鼓舞しながらの任務は重い。救急にかかる電話の向こうにいる人にいかに迅速に安心と安全を伝えるか?使命感、正義感のもと、全うできなかった事案に苦く苛まれることもある。
危険を顧みず進めばいいというものではなく、消防士としての自負とのバランスはいつでも危うい。達朗の記憶が完全に癒えることはないだろう。この先の光を信じたい。

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秋月は消防士として卓越した技量と彼の中にある火災現場で感じる違和感から数々の人を救出してきたが、上層部からの判断で司令室への異動を命じられる。
司令室では掛かってくる緊急電話(119コール)に対してできるだけ正確な情報を聞き出す必要がある。
そんな事務仕事の中にある大切な業務である事を知る事ができたし、この司令室にいる3人の隊員との過去にあった関わりと役場で働く親友とその父親、秋月の家族と妻の両親が絡み合ってこその最終章での見事な大団円に感動してしてしまった。

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水墨画、視覚療法士、そして、今回は消防士。砥上先生の創り出す世界は幅広い。
消防士を退職し、秋月がセカンドキャリアとして赴いたのは消防署の指令室。同じ消防士でありながら現場よりも軽んじられる理不尽、音声で瞬時に判断しなければならない責任の重さ。登場人物一人一人の人生と心の傷を抱えながら奮闘するプロフェッショナルの姿を描く感動作だ。
なくてはならない仕事だけれども、働かねばならない状況になりませんようにと祈る、そんな職場なんだ。そう思った。

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現場で体を張る消防士の物語かと思いきや、
災害現場での体験でトラウマを抱えているベテラン消防士が、
消防指令で内勤仕事にいそしむ話。
自分の心の傷と向き合う比重が、これまでの作品より大きかった気がします。

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地に足が着いている作品だと思った。
きっちりと調べあげられていて、安心してよりかかって読むことができる気がした。
消防士については知らないことばかりで、
この本を読んだ後はニュースで火事を見るたびこのお話を思い出した。
災害は恐ろしい。
それでも、支えようと手を伸ばしてくれる人がいる。
生きていくことができるのだと背中を押してくれる気がした。

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